弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

受動喫煙防止条例後の横浜のホテルバー事情

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神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例は,平成22年4月から施行されました.

横浜のホテルバーは,どのように対応したのでしょうか.
12月17日,「ダイヤモンド・オンライン」に,「全国初の受動喫煙防止条例で影響必至と思いきや!?新たなお客を掴む横浜“ホテルバー”の意外な盛況」という記事が掲載されました. ご紹介いたします.

◆ パンパシフィック横浜ベイホテル東急「バー ジャックス

 「煙草や葉巻を愉しむ『シガーバー』としても名が通っていた、パンパシフィック横浜ベイホテル東急内の『バー ジャックス』も4月から禁煙となり、愛煙家に少なからずショックを与えた。ボトルをキープしている愛煙家からは『残念』との声が上がり、導入直後は客数も減ったという。
 しかし、その後は持ち直し、ここ数ヵ月は前年と変わらない売り上げとなっているようだ。『禁煙だからということで、逆に喫煙しない新しいお客様が来店されているのでは』と、同ホテルのマーケティング部は見ている。」

◆ ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル「スターボ 

「これを機に、新規顧客の獲得に力を入れるところもある。禁煙となったヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルのミュージックラウンジ『スターボ』では、女性限定のシャンパン飲み放題企画を、昨秋から今春にかけて実施した。期間中は、以前であれば見なかった女性同士の客が多数来店したという。

『女性客のうれしい点は、その後も男性客を引っ張って再来店するなど、リピーターになってくれること。禁煙をきっかけにお客様の裾野が広がった』(同ホテル広報部)。」

◆ 新横浜プリンスホテル「トップオブヨコハマ

 「禁煙とした新横浜プリンスホテルの『トップオブヨコハマ』も、女性を対象に約50種類のカクテル飲み放題プランを提供したり、ホテル内レストランの『女子会プラン』利用後の二次会で使った場合には席料無料でドライフルーツの盛り合わせを付けるなど、あの手この手で誘客する。」

◆ 喫煙可のバー

他方,横浜ベイシェラトンホテル&タワーズの「ベイ・ウエスト」,横浜エクセルホテル東急の「ウエストエンド」は,床面積が100m2以下のため,努力目標にとどまり,罰則は適用されません.そこで,喫煙可としています.
 この記事を書いた大来俊氏は,
 「街が禁煙化に傾倒するなか、公共施設の代表格であるホテルにあるバーが『ギリギリ対象面積以下であり、努力義務で罰則が適応されないから喫煙可』という理屈をいつまでも通せるかは、疑問が残るところだ。
 むしろ、お酒好きの嫌煙家(筆者のその1人)にとって禁煙バーは魅力的であり、新たな需要を掘り起こすチャンスにもなる。」
と指摘しています.
罰則が適用されないからといって喫煙可とするのはいかがなものでしょうか.
喫煙バーではワインやカクテルの香りを楽しむことは難しいのではないでしょうか.
条例への対応で,バー経営者の考え方(見識・品格)がわかるような気がします.


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by medical-law | 2010-12-17 19:10 | タバコ