弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

B型肝炎訴訟に政治決着を

b0206085_215151.jpgB型肝炎訴訟は,27日の札幌地方裁判所の和解協議期日で解決かと思われたのですが,札幌地裁の期日で進展はありませんでした。



B型肝炎訴訟原告団弁護団は,次のように述べ,厚労省前の日比谷公園で座り込みをはじめました.

「法によって強制的に全ての国民が受けさせられた集団予防接種では、昭和63年まで危険な注射器の使い回しが続けられていました。そのために数十万人規模のB型肝炎ウイルス感染被害者が生まれました。被害者は何の落ち度もないにも関わらず、肝がん、肝硬変、慢性肝炎の発症に苦しみ、仕事・人生を奪われ、差別・偏見のもと、何の救済も受けることなく今も放置されています。民主党・菅内閣は、年内基本合意成立を表明しながら、この年末になっても今なお解決の政治決断をしないまま、被害者を放置したまま年を越させようとしています。被害者は今こそ政府の謝罪と全面解決の「政治決断」を求めて行動に出ます。」

さきほど,時事通信は「和解協議の越年を陳謝=B型肝炎訴訟原告と面談-細川厚労相」と伝えました.
「和解協議が難航しているB型肝炎訴訟をめぐり、細川律夫厚生労働相が28日、全国原告団の谷口三枝子代表(61)ら原告5人と衆院第1議員会館で初めて面談し、『誠に残念だが、年内の基本合意に至らなかった。こういう結果になって申し訳ない』と陳謝した。
 先行する北海道訴訟で札幌地裁は27日、所見(和解案)を来年1月11日に提示する意向を表明。細川厚労相は『所見を頂いて早急に検討し結論に至りたい』と述べ、原告に理解を求めた。
 谷口代表は『原告全員に一日も早く謝罪と償いをしてほしい』と厳しい口調で要求。北海道原告団の高橋朋己代表(57)は『解決しない限り、私たちに正月なんか無い。希望を与えてほしい』と訴えた。(2010/12/28-18:58)」

C型肝炎訴訟では最終局面で福田首相の政治判断があったのですから,菅首相の政治判断でB型肝炎訴訟も,早期に良い解決に至りますよう切に願います.

12月30日追記
毎日新聞によりますと,
6歳ごろまでに集団予防接種を受けた証明方法について争いがありましたが,
国は,母子手帳などの記録がない患者についても,①集団予防接種を受けたとする家族の陳述書,②幼少期に国内に居住したことを示す戸籍の付票,③病気のため予防接種を受けられない禁忌該当者ではないことを示す医師の意見書などにより,裁判所の総合判断で推認する,という案を札幌地裁に提示していたそうです.


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by medical-law | 2010-12-28 21:06 | 医療事故・医療裁判