弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

イレッサ、「政府和解勧告応じず」

b0206085_858668.jpgNHKはさきほど「政府 イレッサ和解勧告応じず」と報じました。

「重い副作用が相次いだ肺がんの治療薬「イレッサ」を巡る裁判について、政府は、27日夜、菅総理大臣が関係閣僚と協議し、「薬の承認過程に問題はなかった」として、裁判所の和解勧告に応じない方針を固めました。ただ、抗がん剤による副作用で死亡した患者の遺族らに対する救済制度は必要だという意見も踏まえ、具体的な対応を検討していくことになりました。01/27 23:20」とのことです。

これは、まだ正式決定ではないでしょう。
管首相が原告に会ってきちんと話をせずに決定することはできない筈です。

厚労省の主張は、和解の応じると、新薬承認が遅れる、という杞憂に基づくものです。
どうして、和解に応じると新薬承認が遅れるのか、の説明はありません。

和解に応じると新薬承認が遅れるわけではありません。和解に応じることは、承認前にわかってた情報を隠し、添付文書に的確な記載をしなかったことを反省することを意味します。今後、和解に基づき承認前の情報を隠さず、添付文書に的確な記載をすることを意味します。すみやかな承認と安全性の確保を両立させることは可能です。

厚労省は、承認の過程に誤りがなかったと主張しています。
承認前にわかっていた重篤な間質性肺炎発生の危険があることを隠し、添付文書にその危険性がわかるように記載しなかったことは、誤りとは言わないのでしょうか。

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谷直樹
by medical-law | 2011-01-28 01:32