弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

医師が知らない有病率2~5%の病気,RLS

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◆ レストレスレッグス症候群(RLS)

レストレスレッグス症候群(rest-less legs syndrome),別名「むずむず脚症候群」,別名「下肢静止不能症候群」の有病率は2~5%で,日常生活に支障をきたす患者は日本で約200万人,といわれています,

レストレスレッグス症候群(RLS)の診断基準は,次のとおりです.
1. 脚を動かしたいという強い欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って,あるいは異常感覚が原因となって起こる
2. その異常感覚が,安静にして,静かに横になったり座ったりしている状態で始まる,あるいは増悪する
3. その異常感覚は運動によって改善する
4. その異常感覚が,日中より夕方・夜間に増強する

◆ 医師の認知度

睡眠専門医,神経内科医を受診すると,鑑別診断ができるのですが,そもそもレストレスレッグス症候群(RLS)を知らない他科の医師は,睡眠専門医,神経内科医を紹介することがありません.

最近でこそ或る程度知られるようになってきましたが,医師の認知度は未だ十分ではありません.
そのため,整形外科,一般内科,精神科などを受診して,見逃されたり,不眠症や他の病気だと診断されたりして,十分な治療を受けられないこともあります.

ここには,「整形外科や内科を転々と受診しても診断がつかなかった症例」が紹介されています.

「数年前から、夕方になると、足がしびれたような感覚を感じるようになった。この感覚は最初は気にならなかったが、しばらくすると毎日起こるようになり、感覚の起こる場所が移動したり、痛みやかゆみを伴ったりすることもあった。Cさんは友人の勧めで、近くの整形外科を受診したが、腰のX線撮影とシップの処方がされただけで症状は治らず、再診しても「精神的なものだろう」というだけで医師にとりあってもらえなかった。
(中略)
Cさんは仕方なく仕事を続けていたが、症状がひどくなり眠れないことが多くなった。このため、今度は近くの内科医を訪れたが、症状についての問いかけはなく、診断名も告げられず、「睡眠薬を出しておきますから」の一言で診察は終わった。はじめのうちは睡眠薬が多少効いて眠ることができたが、徐々に効果がなくなってきた。
そのうちに症状は少しずつ進行し、夕方から手もしびれるような気がしてきた。足の方も屈伸したり、ときには起き上がって歩き回ったりして症状を抑えようとしたが、夜中まで寝つくことができず、これでは会社に行けなくなると不安になり、思い切って整形外科を再受診した。しかし、このときも頚椎のMRIを撮られたあと、異常なしといわれた。」

Cさんは,その後,睡眠障害外来を受診し,RLSの診断がつき,適切な薬物療法により,症状が改善しました.

谷直樹
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by medical-law | 2011-05-03 22:45 | 医療