弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

東電フクシマの教訓,コーポレート・ガバナンスの再建のために会社法改正を!

b0206085_18474762.jpgニコラス・ベネシュ氏は,WSJ「フクシマの教訓-日本は企業統治の向上を」で,東電だけの問題ではなく,日本の会社法に問題があることを指摘しています.

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懸念されるのは、東電の問題について、政策立案者が、システミックな問題を無視し、単なる1企業の問題として片づけようとしていることだ。日本で今、会社法の改正が行われていることを考えれば、事態はさらに深刻だ。政策立案者が東電の過ちから学ばなければ、ここで大きなチャンスを逃すことになる。

 少なくとも、独立取締役の義務づけを法制化すべきだ。3月時点の東電の役員数は27。これだけの人数がいても、議決権のある取締役20人のうち18人は社内出身者で、監視は十分ではない。外国人や女性の役員もゼロ。2人の社外取締役のうち、1人だけが原子力事業について知識を持っていた。

 日本政府は、上場企業の取締役の半数もしくは半数以上を独立取締役にするよう義務付けるべきだ。そして、取締役会がその役割を効果的に果たせるよう、法律上認められた委員会の設置を取締役会に認めるべきだ。企業に対して、取締役の訓練と持続的な教育に関する情報開示を義務付けることも必要だ。こうした改革を経て初めて、日本は世界の先進国の大半(および新興国の多く)の資本市場と肩を並べるようになる。また日本は、内部告発者の保護強化も検討する必要がある。このような対策によって、日本は国際慣行の最先端にかなり近づくことができる。2002年のスキャンダルは東電の社員ではなく、納入業者の元社員によって露呈したが、現在の法律では保護の対象外となってしまう。」


日本の会社法は,取締役会による有効な規制の仕組みをもたず,社内の取締役が自由な経営をできるようになっています.

日本以外の多くの国では,取締役の半数以上を独立取締役にするよう義務付けられています.特別委員会を設置して監督機能を強化することも,普通に行われています.

ニコラス・ベネシュ氏は,「法や規制の変更がなければ、コーポレート・ガバナンスの再建に向けた企業のどんな試みも上手くはいかない。それは、麻薬中毒患者が同様に中毒の友人と一緒にいながら薬から抜け出そうとするようなものだ。」とまで述べています.

谷直樹
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by medical-law | 2011-07-01 18:26 | コンプライアンス