弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

ラークの広告,肺がん,肺気腫に苦しむ物語の主役になりたいと思いますか?

b0206085_826341.jpgラークLARKというタバコは,主に日本で売れているタバコです.海外ではあまり売れていません.

ラークは,かつて,007ボンドシリーズ人気に便乗し,有名俳優を使いスパイ映画もどきの広告を展開した時期もありました.

タバコ会社は,1999年に,マイルドセブンとマールボロとの比較調査を行いました.20~24歳ではラークの評価はかなり高く,反面25~29歳での評価はそれ程でもないことがわかりました.その後,ラークは,若者向けを一層意識し,サーファーの生活に傾斜した広告を展開しました.若く健康的なサーファーのイメージにより,タバコの生命健康への害が意識されるのを薄めようと意図したわけです.

木村拓哉さんがドラマで赤ラークを吸ったことで,真似する人がふえました.(木村さんはラッキーストライクを吸っているという話もあるそうですが.)

また,テレビ広告が禁止された後は,「言葉より語るもの」というコピーで高倉健さんを使っていました.テレビにほとんど出ない高倉さんのイメージを利用したのでしょう.(高倉さんは,1977年に禁煙し以後タバコを吸っていません,ラークの広告は仕事と割り切ってとのことです.)

そして,最近は,趣向を変え,レイモンド・チャンドラー風の「物語のある人生」をキャッチコピーにした広告を展開しています.

「物語のある人生  かつて、男らしさとは、ひとりですべてを成し遂げる強さだった。時は、流れ、世の中は変化し、男たちもまた変化した。男らしさとは、今も強さだけれど、その強さはやさしさに似ている。一人でなく、家族や友人、恋人との絆の中にある。大切な誰かのために、日々、働く男たち。男たちにはそれぞれ物語があり、その中で、それぞれが主役である。」

タバコの健康問題から目をそらすため「人生」という高い価値をアピールする戦略に変わったようです.
広告写真には,異性愛者向けバージョンと同性愛者向けバージョンがありますが,いずれも,濃い,妖しい美男美女が登場します.

ブログを調べてみると,これをかっこよいと受け取っている人が多いようなのです.
この広告には,タバコを吸うことがかっこよい,喫煙は男の嗜みである,などという誤った感覚を抱かせ,喫煙へ誘導する危険(狙い?)があります.

タバコは現在は合法的な商品で,販売自体は禁止されていませんが,売り方には規制があります.

タバコを吸うことが男らしいとされていた時代は遙か昔のことです.
大切な誰かのために,日々,働く男であれば,タバコを吸ってはいけないはずです.
肺がん,肺気腫に苦しむ物語の主役になりたいと思いますか?


谷直樹
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by medical-law | 2011-07-06 03:23 | タバコ