弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

国産の埋め込み型補助人工心臓,その光と影(1)~デュラハートとエバハート承認

b0206085_8413799.jpg◆ 国産の埋め込み型補助人工心臓

熊本日日新聞は,平成23年5月19日の「人工心臓の本格普及へ 国内メーカー、埋め込み型を発売」(共同通信)で,「2種類の体内埋め込み型の補助人工心臓が4月に発売され、日本でも人工心臓が本格的な普及時代を迎えた。」と報じました. 

「改良されて500グラム前後まで小型化し、従来の人工心臓の欠点とされた血栓症などの副作用が大幅に減った。耐久性もあり、患者が退院して普通の生活が送れるメリットは大きい。重症心不全患者の治療法の一つになる可能性は十分にある。」 

国循型と比較すれば,体内埋め込み型の補助人工心臓は,格段の進歩です.

「デュラハートは欧州で2007年に先行して販売が始まり、世界で計170人に使われた。装着してから1年の生存率は欧州で84%。日本では6人に臨床試験(治験5 件)が行われた。米国では治験が継続中だ。厚生労働省は欧州での治験や販売実績も考慮して、6人の国内治験結果と短期間の審査でスピード承認した。 
エバハートは05年から18例の治験が行われ、1年生存率は83%だった。これまでポンプを交換したケースはなかった。」


デュラハート(DuraHeart)の治験は日本で6例,エバハート(EVAHEART)の治験は18例,行われているわけです.

◆ エバハート

信濃毎日新聞 は,平成23年6月25日, 次のとおり社会復帰した患者の喜びの声を,次のとおり報じました.

「諏訪市の医療機器開発会社サンメディカル技術研究所が開発した補助人工心臓「エバハート」の埋め込み手術を2005年5月に受けた群馬県高崎市の会社員渡辺勝行さん(52)が24日、同社を初めて訪問した。国産の埋め込み型補助人工心臓の治験が行われた初の患者で、既に社会復帰している。グループ会社の社員らが集まった歓迎式典で、渡辺さんは血色の良い笑顔で喜びを語った。

末期重症心不全で手術を受けた渡辺さんは、体内のポンプを駆動させる制御装置を入れたバッグを手に提げて登場。「手術から丸6年たったがトラブルは全くない。本当にありがたい」と感謝し、「これからも健康を大事に頑張っていきたい」と話した。

式典には、エバハートを考案した東京女子医大心臓血管外科の山崎健二主任教授(50)=諏訪市出身=も出席し、「今日のうれしさを胸に、仕事に励んでほしい」と社員約120人を激励。同教授の兄の山崎俊一・同社社長(52)は「渡辺さんの元気な姿に勇気をもらった。さらに良い製品を世界中に送り出したい」と決意を語った」


信濃毎日新聞「人工心臓手術で健康に 群馬の男性、諏訪の開発企業を訪問」ご参照

メーカーの人は,ユーザーの姿を目のあたりにして嬉しかったでしょうね.
国循型では,6年の使用はできません.
今後,国循型から埋め込み型補助人工心臓への流れがおきるでしょう.

(この続きは来週書きます.)

谷直樹
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by medical-law | 2011-07-08 06:01 | 医療事故・医療裁判