弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

国家公務員共済組合連合会呉共済病院,人工心肺装置のチューブを誤装着

b0206085_17453847.jpg 「呉共済病院(呉市)は27日、60歳代の男性の手術で医療ミスがあったと発表した。同病院によると、2008年12月、人工心肺装置のチューブを誤って装着したため心臓に空気を送ってしまい、男性が多発性脳梗塞などを発症。2年半後の27日、急性腎不全で死亡したという。」中國新聞 「速報 呉共済病院で医療ミス 人工心肺装置のチューブを誤装着」ご参照

2008年12月の事故を2011年7月に発表したのは患者が死亡したからなのでしょうが,本来は事故の時点ですみやかに公表すべきと思います.

どうして,接続ミスが起きたのでしょうか.
国家公務員共済組合連合会呉共済病院がどのように事故原因を究明し,どのような再発防止策をとったのか,が知りたいところです.

新潟県立中央病院で,平成21年12月,急性大動脈解離で緊急手術を受けた患者(60代,女性)に,人工心肺装置の接続ミスから,心臓の血液が吸引されず,逆に1~2分間,空気が注入される事故がおきています.
新潟県立中央病院,人工心肺装置の誤接続で空気注入事故,賠償金800万円」ご参照.

国家公務員共済組合連合会呉共済病院の事故について,事故調査報告書が作成公表されていれば,1年後の新潟県立中央病院の事故は防止できたかもしれません.

なお,法的責任については,新日本法規『看護業務をめぐる法律相談』の拙稿「ケーブルの接続ミス等の責任は」をご参照ください。

【追記】
毎日「医療事故:意識不明男性が死亡--呉共済病院 /広島」は,次のとおり報じています.

08年12月2日午後11時ごろ、男性が胸の痛みを訴えて来院。翌3日未明、大動脈解離の緊急手術を始め、人工心肺を装着した。
心臓に血液がたまるのを防ぐためチューブで吸引しようとしたが、誤ってポンプの吹き出し口につないでしまい、心臓に空気が入った。
執刀医らが直後に気付き停止したが、男性は多発性脳梗塞を起こして意識不明となった。
臨床工学技士がチューブを誤って装着したという。
病院は、チューブとポンプのつなぎ口に共通の青色シールを張るなど再発防止策を取ったという。
27日には呉署や呉市保健所に報告した。


谷直樹
下記バナーのクリックを御願いいたします.弁護士ブログ179サイト中の順位がわかります.

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
by medical-law | 2011-07-27 17:33 | 医療事故・医療裁判