弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

埼玉病院,整形外科医が起訴される

b0206085_21241551.jpg◆ 逮捕

FNNニュースが,「埼玉・和光市の総合病院の整形外科医、医療行為装い入院中の少女の体触った疑い 逮捕」と報じたのは,8月14日でした.

埼玉・和光市の総合病院に勤務する整形外科医が、医療行為を装い、入院中の少女の体を触った疑いで逮捕された。
準強制わいせつの疑いで逮捕されたのは、和光市の独立行政法人国立病院機構埼玉病院の整形外科医・××××容疑者(28)。
××容疑者は2011年2月、手術のため入院していた10代の少女に、「手術前の説明をする」などと病院内の個室に呼び出し、診療の必要のない上半身や下半身を触った疑いが持たれている。
少女は手術を受けずに退院し、3月、少女の母親が警察署に相談に訪れ、事件が発覚したという。
調べに対し××容疑者は、「やっていない」と容疑を否認しているという。
病院側は、「医師が逮捕されたことは非常に残念です」とコメントしている。
(08/14 14:56)


◆ 起訴

ところが,毎日新聞によると,8月12日にはすでに起訴されていた,とのことです.

毎日「準強制わいせつ:医療行為装い下半身を触る 埼玉病院医師を起訴 /埼玉」(8月16日)によれば,次のとおりです.

入院中の少女にわいせつな行為をしたとして、さいたま地検は、東京都板橋区成増、独立行政法人国立病院機構埼玉病院(和光市)の整形外科医、××××容疑者(28)=準強制わいせつ容疑で逮捕=を準強制わいせつ罪で起訴した。起訴は12日付。

 起訴状などによると、××被告は2月下旬、足の手術のために入院していた県内の10代後半の少女を「手術前の説明をする」と病院内の個室に呼び出し、下半身などを触ったとしている。捜査関係者によると、横山被告は否認しているという。少女は手術を受けずに退院し、母親が県警に相談していた。【飼手勇介】


◆ 感想

記事からは難しそうにみえるのですが,戸谷博子公判部長は,公判を維持できるだけの自信(有力証拠?)があるのでしょう.

【追記】

毎日新聞「準強制わいせつ:少女にわいせつ、医師に実刑判決 「証言に信用性」 /埼玉」(2012年2月24日)は,次のとおり報じています.
 
「入院中の少女にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた独立行政法人国立病院機構埼玉病院(和光市)の医師、××××被告(29)=東京都板橋区成増=に対し、さいたま地裁は23日、懲役2年(求刑・同3年)の実刑判決を言い渡した。秋葉康弘裁判長は「信頼される立場を利用し、必要な診察行為を装う巧妙な犯行で、女性の尊厳を踏みにじった」と述べた。

 判決によると、××被告は昨年2月28日夜、入院中だった10代後半の少女を「手術の説明をする」と病院の面談室に呼び出して診察と誤信させ、下半身などを触るわいせつな行為をした。××被告は、「真摯(しんし)に診察をしただけ」と無罪を主張していた。

 秋葉裁判長は判決で、少女が直後に被害を看護師に訴えていることや、診察を装った犯行の手口が複雑なことから「医療関係者でない被害者が短時間で被害状況を作り上げることは困難」と述べ「少女の証言は十分信用できる」と結論づけた。

 判決後、弁護側は「物証がなく、最終的にはどちらの供述を信じるかに尽きる。主張が認められず残念」として、控訴した。【山本愛】」


真摯に診察をした医師が有罪になるとしたら,司法への信頼は地に落ちることになります.
客観的な証拠がない有罪判決は,薄氷を踏むようなものです.
高裁の判断に注目したいと思います.

谷直樹
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by medical-law | 2011-08-16 20:55 | 医療