弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日本医療機能評価機構,産科補償制度の再発防止の報告書まとめる

b0206085_192268.jpgキャリアブレイン「産科補償制度の再発防止で初の報告書- 医療機能評価機構」(平成23年8月22日)は,つぎのとおり報じています.

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「分娩に関連して一定の条件下で発症した重度脳性まひ児に対し補償金を支払う「産科医療補償制度」を運営する日本医療機能評価機構は8月22日、記者会見を開き「再発防止に関する報告書」を初めて公表した。同制度が始まった2009年以降に補償対象になり、昨年末までに原因分析報告書を公表した15例について検証し、再発防止策などを提言する内容。同制度に加入する施設や関係団体に配布して周知を図るという。

 報告書では15例について、「テーマに沿った分析」と「数量的・疫学的分析」を行っている。

 テーマに沿った分析では、(1)分娩中の胎児の心拍数聴取(2)新生児蘇生(3)子宮収縮薬(4)臍帯脱出―の4点に着目。(1)(2)(3)については、日本産科婦人科学会や日本産婦人科医会などの診療ガイドラインが徹底されていない例があったため、現場にガイドライン徹底を呼び掛ける。
 また、(4)が起こった3例には、▽経産婦▽分娩誘発▽人工破膜―などの共通点があったことを踏まえ、学会などに対し、事例を集めて因果関係を分析するよう提言している。

 数量的・疫学的分析では、新生児が生まれた時間や妊産婦の年齢、体重などに分けて集計した。ただし、「15例と対象が少ないため、何らかの結論を導くことは難しい」としている。

 報告書をまとめた同機構の「産科医療補償制度再発防止委員会」の池ノ上克委員長(宮崎大医学部附属病院院長)は会見で、「現場では当然行われていると思われる内容も含まれているが、日々の診療行為の確認に活用し、産科医療の質の向上に取り組んでいただきたい」と述べた。」


産科補償制度で事例を集積する中で,ガイドラインすら遵守していない,低レベルの医療が行われていて,それが産科事故につながっている,という実態が判明してきたようです.
産科医療の実態がようやく明らかになってきたことで,今後の改善がすすむものと思われます.
再発防止に関する報告書」の検証,提言内容の周知徹底とその実行に期待いたします.

谷直樹
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by medical-law | 2011-08-22 18:29 | 医療事故・医療裁判