弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

藤本事件,50年後の再検証と再審請求を探る動き

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藤本事件(地名から菊池事件ともいいます)をご存じですか?
ハンセン病元患者の男性が無実を訴えながら1962年9月14日に死刑が執行されましたが,疑わしい証拠が多く冤罪であった可能性が高い事件です.そもそも,裁判としての手続き保障も実質的になく(完全否認事件なのに国選弁護人は証拠をすべて同意!),司法の名を借りたリンチにちかいものでした.
藤本事件関連年表はこちら

9月17日午後2時から,菊池恵楓園で,講演会があるそうです.

熊本日日新聞「「藤本事件」再審探る 菊池恵楓園「考える会」」(平成23年年9月15日)は,次のとおり報じています.

「ハンセン病元患者の男性が、無実を訴えながら死刑執行された「藤本事件」。ハンセン病患者への差別が生んだ冤[えん]罪事件との指摘もある同事件を、男性の50回忌を機に再検証し、再審請求を目指す活動が14日、合志市の国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園で始まった。

 活動の中心は、菊池恵楓園の入所者や支援者でつくる「菊池恵楓園の将来を考える会」。同会は、全国ハンセン病療養所入所者協議会や市民団体に呼び掛けて、11月に実行委員会を結成。死刑執行から丸50年となる来年9月14日に向け、事件の学習会やシンポジウムを重ね、再審への道筋を探る考えだ。

 14日、菊池恵楓園で入所者自治会が主催して男性の50回忌を兼ねた「偲[しの]ぶ会」が開かれた。入所者や弁護士、市民ら約30人が、男性への思いや事実上非公開で行われた裁判への疑問を語り、「事件の解決なくしてハンセン病問題の解決はない」などと述べた。

 再審請求を目指してきた徳田靖之弁護士(67)=大分市=は、凶器と傷痕に矛盾がある点などを指摘。「疑わしい証拠が多いまま下された死刑判決をこのままにしては、日本の司法の在り方が問われる」と語った。

 17日午後2時からは菊池恵楓園で事件の記念講演会も計画。入所者自治会の志村康副会長と、ハンセン病国賠西日本訴訟弁護団の八尋光秀代表が講演する。無料。問い合わせは入所者自治会TEL096(248)5342。(楠本佳奈子)

 ◇藤本事件 1951年、県内の村の元職員方にダイナマイトが投げ込まれ、ハンセン病療養所への入所勧告を受けていた近くの男性が逮捕された。元職員が、男性をハンセン病患者として県に報告したことを恨んでの犯行とされた。男性は翌年、菊池恵楓園(合志市)にあった拘置所を逃走。3週間後、元職員の他殺体が見つかり、男性が殺人容疑などで逮捕された。裁判は菊池恵楓園内などの特別法廷で、事実上非公開で行われた。男性は無実を訴えたが、57年に死刑判決が確定。62年、3度目の再審請求が棄却された翌日に死刑が執行された。 」


谷直樹
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by medical-law | 2011-09-15 09:06 | 司法