弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

広島県海田町の介護施設の介護福祉士,向精神薬による傷害に続いて,インスリン投与で殺人未遂で再逮捕

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勤務先のデイサービス介護施設で利用者の男性(67歳)に向精神薬ベゲタミンを投与して意識障害に陥らせたとして傷害罪で逮捕・起訴された元介護福祉士ですが,今度は,88歳の女性に対する殺人未遂罪で逮捕されました.
インスリン投与の事実が認められても,殺人の故意があったかは別ですので,捜査の結果を待ちたいと思います.

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毎日新聞「殺人未遂:「弱者守るはずが…」 介護福祉士、容疑で再逮捕--海田 /広島」(平成23年9月23日)は,次のとおり報じています.
 
「◇広がる衝撃と困惑
 介護の専門職がなぜ--。介護福祉士の×××××被告(47)=安芸区阿戸町=が、殺人未遂容疑で再逮捕された22日、勤務していた施設関係者らに衝撃が広がった。再逮捕容疑の手口は、多量に投与すると低血糖状態に陥り死に至る恐れがあるインスリンを用いたとされる。要介護のお年寄りが標的とされたことに、周囲は困惑している。

 ×××被告の勤務先だった海田町の介護施設「デイホームあいあいほのかの家」の代表は「利用者に申し訳ない」と謝罪した。事件があったとされる日、×××被告は利用者の入浴担当。浴室と居間はカーテンの仕切りがあるが、変わった様子はなかった。被害者の女性(88)は入浴して約30分後に発汗や脱力の症状が出て昏睡状態となり、職員が町内の病院に搬送した。女性はインスリン投与が必要な病気はなく、検査で多量のインスリンを検出した搬送先の病院が通報した。

 県警の調べに対し、×××被告は「イライラしていた」などと供述したとされるが、代表は「ストレスやトラブルがあったとは聞いていない」と言う。
 県は2日に施設関係者に聞き取りをしたが、県警が捜査中のため具体的な対応は進んでいない。県の担当課は「今回の再逮捕の内容は把握していない」と言う。同町は施設で虐待があったとして、研修強化や職員の健康状態の把握を求めたが、「弱者を守るはずの施設でこのようなことが起きるとは……」と戸惑う。再逮捕を受け、利用者から利用継続の意思を聴く機会を設けるよう施設に求めるという。【星大樹、中里顕】」




【追記】

中國新聞「元介護福祉士に懲役5年 広島地裁判決」(2012年2月28日)は,以下のとおり報じています.

「広島県海田町の通所介護施設で利用者に向精神薬などを投与したとして、傷害罪に問われた広島市安芸区阿戸町、元介護福祉士の×××××被告(47)の判決公判が28日、広島地裁であった。井野憲司裁判官は懲役5年(求刑懲役6年)を言い渡した。

 井野裁判官は「介護職員の立場を悪用し、自己満足のため高齢者の身体の安全を犠牲にする陰湿で狡猾こうかつな犯行」と指摘。「高齢者に薬剤を投与して異変を生じさせ、それで憂さ晴らしを図るなどあまりに理不尽であり、被告の身勝手さは際立つ」などと断じた。

 ×××被告は昨年5~7月、介護福祉士として勤務していた海田町の通所介護施設で、利用者5人に向精神薬を飲み込ませるなどし、意識障害などを負わせた。」


谷直樹
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by medical-law | 2011-09-24 03:06 | 司法