弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日病,医療事故の原因究明,再発防止のための制度について「医療の安全確保推進委員会」の中間報告を発表

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◆ 中間報告

日本病院会は,2011年10月28日,「医療の安全確保推進委員会」(木村壮介委員長)がまとめた中間報告を公表しました.今後,四病院団体協議会や日本病院団体協議会とも連携し,さらに議論を深めていく,とのことです.

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中間報告の要点は,以下のとおりです.
○ 診療行為に関する死亡や事故の原因を究明する制度の事務局は,日本医療機能評価機構や日本医療安全調査機構など公的な機関におく.

○ 同制度を運営・維持するための基金は,基本的に医療者側が提供する.

○ 医療事故の調査は,院内の委員会,外部の医療関係者でつくる委員会,最終的な分析・評価を行う「中央委員会」(委員には法律家や患者代表も含む)の3部構成とする.

○ 医療事故と判断した場合,医療者側は速やかに患者や家族に報告する.病院内の医療事故調査委員会を開催するとともに,同制度の事務局に届け出を行う.事故調査委員会は,患者側の要求での開催も可能とする.

○ 法的責任や賠償問題の判断は審議の対象外.

○ 医師法21条(異常死の届け出義務)に関しては,謙抑的に適応する,として以下の3原則を示している.
① 診療関連死には医師法21条を適用しない.
② 当該医療機関,各委員会は,故意・悪質のケースに限り届け出る.
③ 故意・悪質の判断は医療機関または各委員会が行う.

キャリアブレイン「医療事故調で中間報告を公表- 日病」(2011年10月28日)

◆ 感想

患者の安全と医療の向上をはかるためには,医療事故の原因究明,再発防止のための制度が必要です.公正な事故調査が行われる仕組が必要です.
その点はおおかたの一致するところと思いますが,医療事故が明るみにでることで,付随的に法的責任が問われる端緒になることを懸念する反対論もあります.
しかし,責任がある事案で責任を問われるのは当然のことです.公正な事故調査が行われ,事実が解明されることで,法的責任の判断も容易になり,今より短期間で紛争が解決でsきると思われます.
公正な事故調査は,医療側,患者側双方にメリットがあります.
医療事故の原因究明,再発防止のための制度(公正な事故調査委員会)の実現に期待いたします.

谷直樹
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by medical-law | 2011-10-29 09:41 | 医療事故・医療裁判