弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

JTとタバコ密輸

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タバコが値上げされると密輸が増える,だから値上げに反対,という意見があります.
しかし,本当は,密輸(犯罪)を阻止しなければいけないのであり.この論理はおかしいと思います.

実際,カナダでは,1990年代,タバコ増税に伴いタバコの値段があがり.カナダから税率の低い米国に輸出されたカナダ製のタバコが,米国からカナダに密輸されていました.
カナダ警察当局は,タバコ会社が密輸に関与し,課税を逃れていたとして,2003年に刑事訴追をしました.
JTのカナダ現地法人のJTI・マクドナルドは,税法上の法律違反を認めた上で,カナダ連邦政府と州政府に1億5000万カナダ・ドル(約140億円)の過料を支払うことで和解しました.

JTは,2010 年4 月13 日,「カナダ政府当局との製造たばこ密輸問題に係る和解について」と題する書面を発表しました.以下の内容です.

「当社は、連結子会社であるJTI-Macdonald Corp.(旧RJR Macdonald 社、以下「JTIMacdonald 社」)が、カナダ政府当局との間において、たばこ密輸や偽造の問題を解決するための協働体制の構築に向けた包括契約等の締結に合意するとともに、当社による買収以前の密輸関連行為に関し一定の行政法規違反答弁を行った上で過料150百万カナダドルを支払うことにより、カナダにおける密輸問題を包括的に解決することといたしましたので、お知らせいたします。」

JTの子会社は,JTが買収する前の密輸行為ではありますが,このように密輸に関与していた過去があるのです.

今のJTのサイトには,

「JTの姿勢 偽造や密輸は犯罪であり、決して許されるものではありません。
JTは偽造や密輸といった不法取引に関与する組織とは断固として対決し、これらの活動を助長するような行為を行いません。 」
「海外におけるたばこ製品の不法取引に対しては、JTI( JT International社:海外たばこ事業統括子会社)が、上記「JTの姿勢」に基づき、厳格に取り組んでおります。」


と記されています.

この記載の背景には,密輸に荷担したタバコ会社のブラックな過去があるのです.

谷直樹
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by medical-law | 2011-11-06 03:39 | タバコ