弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

非ステロイド抗炎症薬(NSAID)による不整脈(心房細動,心房粗動)のリスク増加

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デンマーク・オーフス大学病院のHenrik Toft Sørensen教授らが,英医学誌BMJ」(2011; 343: d3450)に,非ステロイド抗炎症薬(NSAID)の不整脈(心房細動や心房粗動)のリスク増加を発表しました。
⇒ Non-steroidal anti-inflammatory drug use and risk of atrial fibrillation or flutter: population based case-control study.

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検討された薬剤は,シクロオキシゲナーゼ(COX)-2選択的阻害薬を含むNSAIDです.日本では,NSAIDは解熱消炎鎮痛剤などとして広く使われています.

 「NSAID非服用者に比べて新規服用者で約40%のリスク上昇という強い関連が認められ、特にCOX-2阻害薬の服用ではリスクが約70%上昇していた。

 これは、NSAIDの新規服用によって1,000人当たりの心房細動発症が年間約4人、COX-2阻害薬に限定すると約7人増加することに相当した。このようなリスク上昇は高齢者で最も顕著に認められ、慢性腎臓病や関節リウマチの患者でもCOX-2阻害薬の新規服用によるリスクが特に高かった。

 Sørensen教授らは「今回の研究は、NSAIDを処方する場合に考慮すべき心血管リスクに心房細動と心房粗動のリスクも追加する必要があることを示すもの」と結論付けている。

 この見解は、米マサチューセッツ大学のJerry H. Gurwitz教授による同誌の付随論評(2011; 343: d2495)でも支持されている。同教授は「NSAIDと心房細動との関連があるか否かにかかわらず、NSAIDは高血圧または心不全の既往歴のある高齢者には特に慎重に投与すべき」と指摘している。」


あなたの健康百科「頭痛薬の服用で不整脈に―デンマーク研究」(2011年11月7日)ご参照

NSAIDには腎臓への有害作用がありますから,腎機能が悪化し心房細動を生じるのでしょう.
それにしても,約40%,約70%のリスク上昇とは,驚きました.

谷直樹
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by medical-law | 2011-11-08 10:07 | 医療