弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

ワシントン連邦高裁,医療保険改革法について合憲判断

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米国は基本的に自由競争の世界です.
ただ,貧富の差により受けられる医療が著しく異なり,無保険者が増えているのは,さすがに良くないとして,医療改革法が制定されたのですが(オバマ大統領の当初の主張より弱められた改革法なのですが),共和党が反対し違憲を主張し法廷闘争が行われています.

ワシントン連邦高等裁判所(コロンビア特別区控訴裁)は,2011年11月8日,医療保険改革法について合憲と判断しました.
連邦議会は州際間の商業行為を規制できる権限に基づいて行動しており,連邦議会には個人に医療保険の加入を義務づけ加入しない場合は罰金を課す権限がある,との理由です.なお,裁判官の判断は,2対1に分かれています.

これで,3つの連邦高裁が合憲判決を出し,アトランタ連邦高裁だけが違憲判断(ただし改革法全体が無効ではない)を示したことになります.
連邦最高裁が最終的に判断することになるでしょうが,南部のアトランタ連邦高裁の違憲判断を連邦最高裁が踏襲するとは考え難く,ワシントン連邦高裁の判断に近いものになると思います.

ウォール・ストリート・ジャーナル「米医療保険改革法裁判で合憲と違憲が3対1に」(2011年 11月 9日)ご参照

米国の医療は,自由競争を修正,補完する動きなのに,米国が日本に対し自由教則を求めるのは,皮肉な動きです.

谷直樹
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by medical-law | 2011-11-10 02:15 | 医療