弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日弁連,「避難区域外の避難者及び居住者に対する損害賠償に関する中間指針追補についての意見書」

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原子力損害賠償紛争審査会は,2011年12月6日,政府による避難指示等がなされていない地域における避難及び滞在に関する損害賠償の基準について,「中間指針追補(自主的避難等に係る損害について)」をとりまとめました.
福島県の県北,県中,相双,いわき各地域のうち避難指示等がなされていない区域を自主的避難等対象区域と定め,福島原発事故時に同区域内に生活の本拠としての住居があった者に対し,同区域から避難したか滞在を続けたかにかかわらず,子ども及び妊婦について本年12月末までの分として一人40万円,その他の者に対して事故発生当初の時期の損害として一人8万円を賠償するとするものです.

日弁連は, 2011年12月6日,「東京電力福島第一、第二原子力発電所事故における避難区域外の避難者及び居住者に対する損害賠償に関する中間指針追補についての意見書」を文部科学大臣等に提出しました。

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日弁連は,次の基本的な問題を指摘しています.
自主的避難等対象区域の対象となる市町村の選定基準が不明.
福島県の県南地域や福島県外の放射線量の高い地域が除外されている
賠償目安額が低額すぎる.

そこで,対象を拡大すると同時に,より高い金額に改めるべきである,としています.

さらに,次の点を指摘しています.

● 原子力損害賠償紛争審査会は、子ども及び妊婦について、2012年(平成24年)1月以降についても賠償の指針を早急に策定すべきである。

● 東京電力株式会社は、自主的避難等対象区域外からの避難による損害についても、上記中間指針追補に従って個別具体的な検討を行い、少なくとも福島第一原子力発電所から80km圏内となる部分がある市町村及び3か月当たり1.3mSvを超える放射線が検出された地域からの避難によって生じた損害については、賠償を行うべきである。また、中間指針追補で示された以外の損害項目の損害や目安額を超える損害についても、かかる損害の発生について立証がなされた場合には、これに対して賠償を行うべきである。

● 原子力損害賠償紛争解決センターは、自主的避難対象区域以外からの避難に関する紛争及び今回示された以外の損害項目の損害や目安額を超える損害賠償を求める紛争の和解の仲介についても、上記の中間指針追補の趣旨を踏まえ、迅速かつ適切な内容の被害者救済を実現すべきである。

意見書全文は,コチラへ

谷直樹
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by medical-law | 2011-12-17 06:41 | 脱原発