弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日弁連,「法曹養成制度の全体的な見直しと給費制の維持に関する会長声明」

b0206085_10473949.jpg日弁連は,国会で継続審議となっている司法修習生の給費制について,「来年1月の通常国会で、早期に裁判所法の一部改正案についての審議を尽くし、早急に法曹養成制度の見直しを行うとともにその間は給費制を維持するとの上記修正案に沿った修正を加えたうえ成立させることを強く求める」という内容の会長声明を12月22日発表しました.

その会長声明は,次の点を指摘しています.

12月「6日の法務委員会での審議は、司法修習制度の本質や法曹養成制度が抱える問題点、司法試験の合格者の問題等、極めて重要な論点、示唆を含むものであった。

つまり、

1 現行の司法修習制度は、新憲法の人権保障の理念の下に、司法制度を担う法曹三者を対等・平等に国が養成する統一修習制度として60年以上にわたり営まれてきたものであって、給費制はこの統一修習制度と不可分の関係にあること。

2 新たな法曹養成制度には、法曹志願者が大幅な減少をしているとの大きな問題があり、その原因として司法試験の合格率の低迷、法科大学院の学費に加え司法修習貸与制導入による経済的負担、新人弁護士の就職難と経済的困難などが指摘できること。

3 さらに、5年間3回の受験制限が法曹志望者に大きな委縮効果をきたしており、その改善が必要であること。

4 現在年間2000名程度まで増員された司法試験合格者のうち、少なくない者が法曹として活躍できない事態が生じており、合格者の減少を図り、法曹人口増加のスピードを低減する必要があるのではないか、などである。

この国会審議は、当連合会の問題意識とも共通するものである。当連合会は、本年10月28日付け会長声明でも、「修習資金の取扱を含む法曹養成制度全体について、制度的な裏付けを持った見直し作業を直ちに開始し、地域適正配置に配慮しつつ法科大学院の統廃合と大幅な定数削減、受験回数制限の緩和、修習開始時における集合的な修習などを柱とする根本的な改革を進めるべきであると考える」と提案している。また、司法試験合格者数についても、本年3月27日の法曹人口政策に関する緊急提言において「当面の緊急対策として、司法試験合格者数を現状よりさらに相当数減員することを求める」との見解をまとめている。」


一括登録日時時点の弁護士未登録者は,60期32名,61期89名,62期133名,63期214名,64期400名と年々増しています.
登録者は,60期839名,61期1494名,62期1693名,63期1571名,64期1423名と,この3年減少しています.
この数字は,司法試験合格者数大幅削減,法科大学院の統廃合と大幅な定数削減が必要な情勢になっていることを示唆します.

谷直樹
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by medical-law | 2011-12-23 04:04 | 司法