弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

大坪弘道著『勾留百二十日』

b0206085_1892899.jpg元大阪地検特捜部長大坪弘道さんの『勾留百二十日』をお正月に読みました.

裁判の主要な争点は,佐賀副部長から前田検事が故意にデータ改ざんを行ったことを聞き,それを過失ということにして隠避しようとしたか否かで,佐賀副部長も大坪さんもそれを完全に否認しています。大坪さんは,勾留期間中も否認を貫き通しました.

取り調べる側が取り調べを受ける側になる,そのこと自体で誇りを否定され,拘置所内で苦しんだことを書いています.
「しのびよる拘禁症状と自我崩壊の危機。バラバラに壊れそうな我が身を思うとき私が逮捕した幾多の被疑者たちの心情と苦悩が初めて痛切に理解できた。」と書いています.
また,村木厚子氏の心情を思いやり,自分が指揮した事件で,村木厚子氏を百六十三日拘置したのだから,彼女が受けただけの苦しみを私も引き受けなければならないだろうと思った,と書いてます.
部下の供述で,身柄をとり,自白を迫る点では,二つの事件はまったく同じ構造です.

大坪さんは,私の大学の同期です.
当時,私も水道橋駅近くの古い四階建ての建物で勉強していましたので,学生時代の大坪さんを知っています.
また,大坪さんの最も親しい友人で,癌で急逝した加藤済仁弁護士(仁邦法律事務所)は,私の担当する医療事件の相手方病院の代理人でした.

判決は3月30日です.

谷直樹
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by medical-law | 2012-01-04 18:04 | 司法