弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

市町村立病院の約半数が労働基準法違反の是正勧告を受けていました

b0206085_9215595.jpg中国新聞「市町村病院、半数に労基勧告」(2012年1月22日)は,次のとおり報じています.

「全国の200床以上の市町村立病院(政令指定都市を除く)255施設の少なくとも半数が、昨年3月末までの9年間に労働基準監督署から労働基準法違反の是正勧告を受けていたことが、広島国際大の江原朗教授(48)=医療政策=の調査で分かった。自治体による医師らの労務管理が十分に行き届いていない実態が浮かんだ。

 調査対象は、基幹的な市町村立病院で、事務組合立を含む。期間は、厚生労働省が医師の休日・夜間の救急外来を宿日直に当たらないと各自治体に通知した2002年3月から11年3月末まで。江原教授が各自治体に情報公開請求し、128施設(50%)の是正勧告書を入手した。勧告回数は延べ189回に上った。

 勧告された違反の内訳は、最多が「労働時間の超過」150回、「時間外や深夜の割増賃金の未払い」74回と続いた。同時に二つ以上の違反もあった。

 江原教授によると、多くの市町村では病院の管理運営を担う職員が、専門外の他部局から異動してくる事例がある。このため、医療現場での適切な労務管理ができていない可能性があるという。

 例えば、医師の休日・夜間の救急外来を宿日直として慣例的に扱い、夜勤とするより人件費を抑えていたケースがあるという。」


医師の休日・夜間の救急外来について,宿日直手当を払い,時間外割増賃金を支払わないのは明らかに違法です.
宿直時間でも,通常の勤務時間帯と同じような仕事をさせているなら,宿直手当ではなく,時間外割増賃金を支払わねばなりません.
管理職員が専門外の他部署から異動してくるからといっても,これは常識です.
労働者の権利を侵害するものです.
医療機関で公然と行われている違法行為を改める必要があります.

谷直樹
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by medical-law | 2012-01-23 01:15 | 医療