弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

医療法人聖愛会と独立行政法人国立病院機構千葉医療センター,個人情報入りUSBメモリー紛失

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◆ 医療法人聖愛会

愛媛新聞「個人情報入りUSBメモリ紛失 松山・ベテル病院」(2012年1月31日)は,次のとおり報じています.
 
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「松山市でデイサービスや通所リハビリテーションを運営する「三番町ベテルケアプランセンター」(同市三番町3丁目)は31日、施設利用者42人の氏名や住所、症状などの個人情報が入ったUSBメモリーを職員が紛失したと発表した。外部流出や悪用された形跡はなく、同日までに松山東署に紛失届を出した。

 同施設によると、12日昼ごろ、50代の女性ケアマネージャーが、利用者の症状や病歴、保険証番号のデータを、事務所の専用パソコンから個人所有のUSBメモリーに移し、机で保管した。13日朝、机を確認し紛失に気付いたという。
 同施設では、2010年6月にグループ病院で個人情報の入ったUSBを紛失したことから、個人所有のUSB使用を禁止していた。

 USBに個人情報が入っていた42人については、面談や電話で直接謝罪したという。」


◆ 独立行政法人国立病院機構千葉医療センター

千葉新報「看護師が個人情報紛失 患者141人の氏名や病名 千葉医療センター
(2012年2月1日)は,次のとおり報じています.

「独立行政法人国立病院機構千葉医療センター(千葉市中央区)に勤務する看護師女性が、患者141人分の氏名や住所などが記録されたUSBメモリーを紛失していたことが31日、同センターへの取材で分かった。

 同センターによると、看護師女性は先月13日ごろに紛失。USBメモリーには患者の氏名や住所、病名が記録されていたが、これまでに悪用された形跡はないという。

 同センターは対象の全患者に対して経緯を説明するとともに謝罪を進めている。」


◆ 感想

たまたま,松山市と千葉市で同時期にUSBメモリー紛失事故が起きましたが,患者情報の入った,USBメモリーや外付けハードディスクの紛失は,結構多く,昨年6月以降の限っても,下記の病院で紛失事故が起きています.

6月
慶應義塾大学病院スポーツ医学総合センター
北海道大学病院

7月
戸塚共立第1病院
藤田保健衛生大学病院
昭和大学歯科病院

8月
筑波メディカルセンター病院

9月
千葉県精神科医療センター
鹿児島大学病院

10月
茨城西南医療センター病院
国立病院機構三重中央医療センター
関東労災病院

11月
国立病院機構金沢医療センター

いずれも補償金等は支払われていません.
米国では,Health Insurance Portability and Accountability Actがあり,最高150万ドルの民事制裁金が課せられます.
個人情報の紛失による実害発生が確認されたか否かを問わず,制裁金や補償金を負担するシステムのほうが,緊張感をもって個人情報を取り扱っていただけるのではないでしょうか.

また,暗号化した状態でなければコピーできないようにするなど,根本的な再発防止策が必要と思います.

【追記】
MSN産経「ひったくりされ個人情報一時紛失 洛南病院の女性医師 京都」(2012年2月.2日)は,次のとおり報じています.

「府内唯一の公立単科精神科病院、府立洛南病院(宇治市)は1日、非常勤の女性医師(37)が1月31日、大阪府高槻市の路上でかばんをひったくられ、患者2人分の氏名や住所、病名などが記載された書類4枚とUSBメモリーが一時紛失したと発表した。

 すでに大阪府警が付近で書類とUSBメモリーを発見、回収している。財布がなくなっていることから金品目当ての犯行とみられ、京都府は個人情報流出の恐れは低いとしている。」


患者の個人情報をUSBメモリーに入れ,持ち歩くのは,リスクのある行動と言えるでしょう.

【再追記】

千葉医療センターの個人情報が記録されたUSBメモリー紛失について,女性看護師が先月13日ごろ誤って職員トイレで流してしまった可能性があると,報道されました.

msn産経「トイレに流した?患者個人情報141人分紛失」(2012年2月3日)ご参照

谷直樹
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by medical-law | 2012-02-01 18:51 | 医療