弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

障害者自立支援法の確実な廃止,骨格提言に基づく障害者総合福祉法の立法を

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◆ 現在の状況

以前,このブログに「日弁連,障害者自立支援法を確実に廃止し・・・総合的な福祉法の制定を求める決議」を書きましたが,遺憾なことに,政府・民主党の政策変更により,廃止は止めた,となりそうな情勢です.

薬害について「薬害肝炎検証・検討委員会の「最終提言」を軽視し,それと異なる方向へ舵をとろうとする厚労省の動きが垣間見え,薬事法改正法案は今国会提出予定法案になっていません.
厚労省は,福祉についても,薬害と同様に,「骨格提言」を無視し,様々な財政的な事情を口実に「障害者自立支援法」を温存しようとしています。

◆ 振り返ってみると

国連は,2006年に「障害者権利条約」を採択しました.
国と障害者自立支援法訴訟原告ら(71名)は,2010年1月,「基本合意文書」を締結しました.
この二つの文書に基づき,「内閣府障がい者制度改革推進会議 総合福祉法部会」(55名)は,18回の審議を重ね,2011年8月30日「障害者自立支援法」に変わる障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言 -新法の制定を目指して-」(骨格提言)をまとめました.

この骨格提言は,次の5つのポイントを指摘しています.
【1】障害のない市民との平等と公平
【2】谷間や空白の解消
【3】格差の是正
【4】放置できない社会問題の解決
【5】本人のニーズにあった支援サービス
【6】安定した予算の確保

閣議決定も行われ,この骨格提案に基づき,立法化が行われる筈でした.
ところが,土壇場で,厚労省は,新法の提出を行わず,段階的実施と称し障害者自立支援法温存に走りました.

様々な財政的な事情を口実にする,原告団との約束違反,「総合福祉法部会」の骨格提案の無視は,許されるものではありません.

谷直樹
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by medical-law | 2012-02-17 02:24 | 福祉