弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

北海道新聞社説,「秘密保全法制 先送りではなく断念を」

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政府は,「秘密保全のための法制の在り方に関する有識者会議」の報告を受けて,秘密保全法の国会提出を企図していましたが,消費税法案の成立させるため,秘密保全法法案の今国会提出を見送りました.

なお,日弁連は,「秘密保全法制と情報公開について考える院内集会」を3月22日開催するなど,法案に反対してきました.

北海道新聞社説,「秘密保全法制 先送りではなく断念を」(3月23日)は,次のとおり,指摘しています.
 
「法整備のきっかけは2010年9月の中国漁船衝突事件で起きた映像流出だった。当時の仙谷由人官房長官が「(現行法は)罰則が軽く抑止力が十分でない」と厳罰化を打ち出し、有識者会議を発足させた。

 だが漁船衝突のビデオは流出以前から公開すべきだとの声があり、重大な秘密に当たるとの見方は小さかった。秘密保全法制を整えようとした動機がそもそも疑問を抱かせた。」

「特別秘密の範囲があいまいな上、厳罰化で公務員が萎縮し取材や報道が制約されることが懸念された。日本新聞協会や日本弁護士連合会などの反対に政府は耳を傾けるべきだ。
 しかも有識者会議は議事録を作成していないことが明らかになった。これで

は知る権利などに関し、どんな議論を交わしたのか分からない。

 議事要旨を作成する基となった事務方のメモも廃棄していたというからあきれるばかりだ。公文書管理法の精神さえ守れない政府に、秘密の管理をうんぬんする資格はない。

 政府は東京電力福島第1原発事故で炉心溶融(メルトダウン)や放射性物質の拡散情報の公開が後手に回った。東日本大震災の多くの対策会議で議事録を作成していなかった。
 沖縄返還をめぐる日米間の密約問題では、外務省内で引き継いできたはずの資料を秘密裏に廃棄していた可能性を裁判所が指摘した。

 国民が政権交代に期待したのは、政府の情報を可能な限りオープンにして政策判断に緊張感を抱かせることだった。民主党の役割は情報統制を進めることではない。」


谷直樹
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by medical-law | 2012-03-23 19:47 | 人権