弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

「産科医療補償制度」の現況

岡井崇・昭和大学医学部教授 (産婦人科) は,2012年 4月20日,日本科学ジャーナリスト会議の例会で「産科医療補償制度」の現況等について講演しました.

J-CASTニュースニュース「「出産事故による脳性まひ」に備える 「産科医療補償制度」発足3年、概況報告」(2012年4月30日)は,次のとおり報じています.

「岡井さんはこれまでに分析できた2011年6月1日までの分、35件を例に概況を解説した。妊娠中に脳性まひになったのは 7件で、出産時が28件だった。臍帯異常や子宮内の感染、胎盤剥離など原因はいろいろだが、胎児心拍数のモニターの不十分が22件、子宮収縮薬に問題あり12件、新生児蘇生法に問題あり14件で、事故を減らすための方向が示された。

原因分析は医療機関のカルテにもとづいているが、医療界にはこれが医療機関に対する私的裁判的で、訴訟を増やす可能性があるとの反発がある。岡井さんは、報告書の内容に関して9割の医療機関が納得し、4分の3が、原因分析が行われたことを「とてもよかった」「まあまあよかった」と答えたことを明らかにした。また、2011年末までの補償対象252件のうち、損害賠償請求訴訟は5件、交渉中5件、証拠保全手続き8件で、訴訟の可能性があるのは計18件 (7.1 %) だった。

岡井さんは社会補償制度として確立しているスウェーデンの例にも言及し、日本のこの制度で「脳性まひの発生が減り、訴訟も減ってほしい」との期待を強調した。」


産科脳性麻痺の防止のため,「産科医療補償制度」を充実してほしいと思います.

谷直樹
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by medical-law | 2012-05-01 00:50 | 医療