弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

佐賀大学医学部附属病院,抗がん剤を過剰投与する医療事故を公表

佐賀大学医学部附属病院は,平成24年5月に抗がん剤を過剰投与する医療事故があったことを,2012年6月12日,公表しました.

同病院のサイトに掲載された,「本院で発生した医療事故について」によると,「当該医療事故については、院外の専門家を加えた調査検討委員会を設置して、原因を究明するとともに、薬剤投与に関して、医師・薬剤師・看護師によるチェック体制をより強化させ、再発防止に厳格に取り組んで参る所存ですが、この事案を過剰投与回避のための警鐘とするためにも、当該患者さまのプライバシー保護に万全を期し、個人が特定されないよう最大限配慮しながらホームページ上で公表することと致しました。」とのことです.

改善案 として,次の4点をあげています.

「① レジメン登録の徹底
② 緊急時を含む抗がん剤払い出し手順の厳格化
③ ダブルチェック体制の強化
④ 抗がん剤治療計画の共有化」

抗がん剤の過剰投与ケースは,医師が誤った量を指示し,薬剤部がその誤りに気づかず薬を出してしまい,看護師も標準的な投薬量を知らず誤りに気づかなかった,というのが多いようです.本件が,そのようなケースかはわかりませんが,医師だけに注意を求めるのでは事故を防止しきれませんので,薬剤師・看護師と情報を共有化しダブルチェック体制を強化すべきと思います.実りある事故調査を期待いたします.

谷直樹

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by medical-law | 2012-06-21 22:40 | 医療事故・医療裁判