弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

高知新聞社説「【延命治療】タブー視することなく」

2007年の「救急医学会の終末期医療に関する指針(ガイドライン)」に基づき,2年間で延命治療を中止が3件,延命治療の差し控えが14件,あることが報告されました.
これをうけて,高知新聞社説「【延命治療】タブー視することなく」(2012年7月17日)は,次のとおり,述べています.

「今回報告された全34件のうち、延命治療の中止は3件あったが、うち「呼吸器外し」は1件にとどまっている。
 特に救急患者の場合、患者本人の意思が分からないことが多く、家族は心の準備もできないまま、重い決断を迫られることになる。
 報告書の対応で14件と最も多かったのが「心肺停止などの状態になっても蘇生措置を実施しない」といった延命治療の差し控えだ。たとえ回復の見込みがないと分かっても、患者の死に直結する行為には強い抵抗がある―。混乱の中で厳しい現実を受け入れていった家族の葛藤の過程が想像できよう。
 臓器移植とともに、医療の選択肢が増えた現在、いざその時になって決断を迫られる機会が増えている。患者の生前の意思が不明な場合、残された家族が重い負担を背負うことになる。
 自分自身の納得のいく「最期」と家族の負担を軽減するためにも、家族が互いの意思を伝え合うことがこれからますます求められていくに違いない。
 これまでタブー視されがちだった延命治療を、国民的な議論に広げていくには、延命治療の意思決定までのプロセスについての情報ができるだけオープンにされることが望ましい。
 データが限られているだけに、今回、実際の対応が不明だったケースが9件あったことは惜しまれる。報告の意義の大きさについての現場の認識を高めていくことも必要だろう。」


谷直樹

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by medical-law | 2012-07-18 00:33 | 医療