弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

東大阪市の病院で肺気腫患者に誤って過剰な酸素を投与し一時意識不明に

東大阪市の病院では,肺気腫の患者に誤って過剰な酸素を投与し一時意識不明の状態になった,とのことです.

MBS毎日放送「東大阪の病院で医療ミス 男性意識不明」(2012年8月17日)は,次のとおり報じています.

「東大阪市の病院で、肺気腫を患う70歳の男性患者に対して、担当医師が過剰な酸素の投与を行い、男性は一時、意識不明になっていたことが分かりました。

 関係者によりますと、東大阪市の「ながはら病院」で先月30日から肺気腫で入院していた70歳の男性患者に対し、担当医師が酸素投与を行った際、濃度を誤り、男性は一時、意識不明になったということです。

 「『何でこの量や、こんな量を入れるから酸素濃度によっての意識障害起きているのと違うのか』と言った。後で分かったのが(医師は)『知識が全くありません』と言いましたから、その時は、怖くて怖くて」(患者の家族)

 取材に対し、病院の関係者は酸素の濃度を誤ったことを認めています。

 男性の家族は容体の急変について、「当初は肺炎を起こしたなどと嘘の説明をされた」と主張しています。

 ○○病院は「取材には応じられない」としています。」


上記報道の件は,私が担当したものではありません.
在宅酸素療法でも,医師が指示した酸素吸入流量を守るように言われていますし,肺気腫患者が低酸素状態に慣れているので過剰な酸素を投与すると呼吸が止まり意識を失うことがあることはよく知られていますから,医師に知識が全くないということはふつうないと思います.ただ,この病院の標榜科には,呼吸器内科がありません.肺気腫についてよく知らない医師が担当したのかもしれません.

谷直樹

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by medical-law | 2012-08-17 22:31 | 医療事故・医療裁判