弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

国立病院機構東京医療センター,北杜夫さんの遺族に謝罪

スポーツ日本「北杜夫さん遺族に病院謝罪 「腸閉塞」診断も窒息死か」(2012年9月11日)は,次のとおり報じています.
 
「作家の北杜夫さんが昨年10月に84歳で亡くなった際、搬送先の国立病院機構東京医療センター(目黒区)で死因を「腸閉塞(へいそく)」と診断されたが、嘔吐(おうと)物を喉に詰まらせた窒息死だった可能性があることが分かった。

 同センターは、説明が不適切だったために遺族が病理解剖を断る結果になったとして謝罪した。北さんは昨年10月23日、吐き気などがあったため救急車で搬送。いったんは「緊急性はない」とされたが、翌日未明に容体が急変し、死亡が確認された。当直医は「腸閉塞による敗血症性ショック」としたが、吐いた跡もあった。遺族は当直医から「解剖すると葬儀までに自宅に帰れなくなる」「胸をガッと開けることになる」と説明を受けて解剖を断念。「解剖しないよう誘導された気がした。入院時に“吐くことがあるので気を付けてください”と伝えていたのに。悔やんでも悔やみきれない」と話している。」


日本医療安全調査機構は,診療行為に関連した死亡について,死因究明及び再発防止を目的として,中立的な立場で,解剖,分析,検証を行っています.

現在10地域(北海道,宮城県,茨城県,東京都,新潟県,愛知県,大阪府,兵庫県,福岡県,佐賀県)で,このモデル事業が実施されています。

北杜夫さん(本名斎藤宗吉さん)が亡くなったのは東京都内ですから,モデル事業の事務局(東京地域事務局TEL:03-3434-3670 月~金曜日9:00~17:00)に電話すれば,死因究明及び再発防止を目的として,中立的な立場で,解剖,分析,検証が行われたのです.

谷直樹

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by medical-law | 2012-09-12 01:34 | 医療事故・医療裁判