弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

社会福祉法人仁生社江戸川病院,医療ミスで,日本移植学会から腎移植中止勧告(報道)

日本経済新聞「生体腎移植後に患者死亡 東京、病院側ミス認める 」(2012年10月23日)は,次のとおり報じています.

 
「東京都江戸川区の社会福祉法人仁生社・江戸川病院で生体腎移植を受けた患者が、手術から9日後の昨年11月に死亡していたことが23日、関係者への取材で分かった。遺族側は「医師が静脈カテーテル(管)を抜く処置をする際にミスがあった」と主張。病院側もミスを認めている。

 日本移植学会は同病院に対し、調査で原因が判明するまで腎移植を実施しないよう文書で勧告した。学会関係者によると、こうした勧告は極めて異例という。

 遺族側代理人の竹花元・弁護士によると、死亡したのは関東地方の60代男性。重い腎不全のため昨年10月29日、妹をドナー(提供者)とする腎移植手術を受けたが、同年11月3日に医師が静脈カテーテルを抜いた直後に心肺停止状態となり、同7日に死亡した。

 竹花弁護士によると、患者の急変について主治医だった別の医師は「なんでこうなったのか」「何が起きているのか分からない」などと遺族に話すだけで、具体的な説明はしなかった。火葬の直前、遺族に「医療ミスがあった」と匿名で情報提供があったという。」


本件の患者側代理人弁護士の1人は,医療問題弁護団の竹花元先生ですね.

なお,内部告発は,実は結構あります.良心ある医療者は少なくないのです.

【追記】

msn産経「江戸川病院で腎移植の患者死亡 業務上過失致死容疑で捜査」(2012年10月24日)は,次のとおり報じました.

「東京都江戸川区の江戸川病院で昨年11月、生体腎移植を受けた男性が手術の9日後に死亡していたことが24日、関係者への取材で分かった。体内からカテーテルを抜いた直後に容体が急変しており、警視庁小岩署は業務上過失致死容疑で、医師らから事情を聴いている。

 遺族側代理人によると、死亡したのは関東地方に住む60代の男性。重度の腎不全のため、昨年10月29日に妹をドナーとする腎移植手術を受けたが、11月3日に医師が静脈カテーテルを抜いた直後に心肺停止状態となり、7日に死亡した。

 主治医は遺族に「カテーテルを抜いたことが原因になったかもしれないが、他に主因がある」などと説明。男性を火葬する直前に、遺族に「医療ミスがあったので、遺体を確認したほうがいい」と匿名の情報提供があり、遺族が同署に相談していた。

 同署が司法解剖した結果、死因は肺動脈に空気が詰まる「肺動脈空気塞栓(そくせん)症」だった。

 代理人によると、通常、カテーテルを抜く際は空気が入ることを防ぐため、患者をあおむけにする必要があるが、当時、男性はあぐらをかいた状態で処置を受けたという。同署は処置と死亡との因果関係を慎重に調べている。

 日本移植学会は同病院に対し、調査委員会の設立と調査終了までの移植手術の中止を勧告した。同病院は産経新聞の取材に「調査委員会の結論が出るまで何も話せない」としている。」



【再追記】

週刊文春「医療ミスで男性患者死亡。隠蔽する病院にあの××医師の影」(2012年11月8日号)は,次のとおり伝えています.

「「手術5日後、体内からカテーテルを抜いた直後に容態が急変。心肺停止状態になった。本来、カテーテルを抜く際は空気が入ることを防ぐため、臥床(横になった状態)で行うべきなのですが、担当医の△△△△△氏はなぜか座位で行ったというのです。

 しかも、もう1人の担当である▲▲▲▲医師は、遺族に『死因はわからない』と言い続け、事故を隠蔽し続けていた」(全国紙記者)

 だが、被害者が火葬される直前、「医療ミスがあった」との内部告発があり、遺族は警察に司法解剖を依頼。死因は肺動脈に空気が詰まる「肺動脈空気塞栓」と判明した。しかし医師らは以後もミスを認めずカルテの全面公開を拒否し続け、△△医師は鹿児島の病院へと移った。

「そもそも手術を担当した▲▲、△△の両医師は院内でも問題視されていた人物。彼らは生体腎移植をめぐる臓器売買事件で知られる宇和島徳洲会病院の×××医師の弟子筋なのです。特に△△医師は11年の同事件の移植手術の執刀医でした」(医療関係者)」



谷直樹

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by medical-law | 2012-10-24 01:30 | 医療事故・医療裁判