弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

東京慈恵会医科大学附属柏病院,医師がコンビニで患者個人情報が入ったUSBメモリを置き忘れる

東京慈恵会医科大学附属柏病院は,平成24年11月21日,「患者情報の紛失に関するお詫び」をサイトに掲載しました.

「平成24年11月4日、当院の医師が柏市内のコンビニエンスストアで、USBメモリが入ったケースを置き忘れ、他の客に持ち去られた事実が判明致しました。
USBメモリには、16名分の患者様の情報が記録されておりますが、パスワードでロックされており、内容を閲覧することはできません。
該当患者様に対し説明と謝罪を順次行っておりますが、現在、情報が不正に利用されたとの連絡はありません。
本件につきましては、遺失物横領で柏警察署に被害届を出し、11月12日付で柏市保健所に報告いたしました。
このような事態を招き、誠に申し訳ございません。深くお詫び申し上げます。
柏病院では、全教職員に対し、個人情報の取扱いに関する注意喚起を定期的に行っておりますが、再度その適切な取扱いについての教育を徹底し、再発防止により一層努めてまいります。」


毎日新聞「個人情報:医師が患者情報メモリーを紛失−−東京慈恵医大付属柏病院」(2012年11月22日)のほうが詳細です.

「同院によると、勤務を終え、帰宅途中の医師が4日午前1時ごろに立ち寄ったコンビニで、USB、私物のパソコンが入ったケースをレジの前の台に置き忘れた。紛失に気付き翌日コンビニで確認したところ、医師の後に来た男が持ち去っていたことが防犯カメラの映像でわかった。柏署で遺失物横領の疑いで捜査している。

 USBには、カルテから写した患者の氏名、病名、治療経過が記録されているが、8ケタのパスワードが設定されている。USBの院外への持ち出しは、病院職員の規定で原則禁止されている。医師は、自宅で患者の治療経過をチェックするために持ち出したという。【橋本利昭】」


注意喚起だけで再発防止は本当に可能でしょうか.

アメリカでは,個人情報の紛失事故は高額の民事賠償責任を生じます.
USBメモリへコピーすると自動的に暗号化されるソフトを導入するなど,具体的な再発防止策が必要と思います.

◆ 昨年6月以降の個人電磁情報の紛失事故

2011年 6月
慶應義塾大学病院スポーツ医学総合センター
北海道大学病院

2011年7月
医療法人 柏堤会(財団) 戸塚共立第1病院
藤田保健衛生大学病院
昭和大学歯科病院

2011年8月
筑波メディカルセンター病院

2011年9月
千葉県精神科医療センター
鹿児島大学病院

2011年10月
JA茨城県厚生連茨城西南医療センター病院
独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター
独立行政法人労働者健康福祉機構関東労災病院
大和市立病院

2011年11月
独立行政法人国立病院機構金沢医療センター

2012年1月
医療法人聖愛会
独立行政法人国立病院機構千葉医療センター
独立行政法人国立病院機構宇多野病院
東京女子医科大学附属八千代医療センター

2012年2月
京都府立洛南病院(ただし一時紛失)
岡山大学病院
藤沢市民病院
長崎大学病院

2012年3月
日本赤十字社医療センター

2012年4月
ごう在宅クリニック(札幌)
静岡県立病院機構静岡県立総合病院
広島大学病院
福岡大学病院

2012年5月
福岡大学病院

2012年7月
日本大学歯学部付属歯科病院

2012年8月
名古屋大学医学部附属病院

2012年9月
沖縄県立中部病院
福岡歯科大学医科歯科総合病院

2012年10月
医療法人社団恵仁会セントマーガレット病院
東京医科大学病院
昭和大学病院附属東病院
浜松医科大学医学部付属病院,浜松医療センター

2012年11月
九州大学病院
東京慈恵会医科大学附属柏病院


谷直樹

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by medical-law | 2012-11-23 05:04 | 医療