弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

国立大学法人高知大学医学部,エコチル調査参加者の個人情報を記録したUSBメモリを紛失

国立大学法人高知大学のサイトに,2012年12月13日,「個人情報が記録されたUSBメモリの紛失について(お詫び)」が掲載されました.

高知大学医学部は,環境省が計画した「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を実施するために医学部環境医学内に「高知ユニットセンター」を設置し,環境変化が子どもの健康に及ぼす影響を明らかにする調査を行っていた,とのことです.
そのエコチル調査で収集した個人情報が記録されたUSBメモリが紛失したとことです.
経過は,以下のとおりです.

「高知大学医学部内・エコチル調査高知ユニットセンターにおいて、平成24年3月21日、エコチル調査で収集した626組の親子に関する個人情報が記録されたUSBメモリが無くなっていることに気付きました。
同日から1週間ほど前に、平成23年7月1日から平成23年11月30日までに出生した子とその親626組の調査票をスキャンする作業を行っており、そのデータを専用コンピュータとUSBメモリに保存後、保管棚で保管しているつもりでした。
しかし、同日に、平成23年12月1日以降に出生した親子の調査票のスキャンを行うために保管棚を確認したところ、USBメモリがないことに気付きました。
なお、このUSBメモリには、ファイル暗号化やパスワードロックの設定は行っていませんでした。その後もスタッフ全員で捜しましたが見つからず、現在のところ発見されていません。」


個人情報が記録されたUSBメモリの保管方法(ファイル暗号化等がなされていない)に問題があります.
発表された「再発防止に向けた取組み」は以下のとおりです.

「1)エコチル調査の個人情報管理では、スキャンとコンピュータを連動させてUSBメモリの使用を中止させました。
2)調査票は施錠したアタッシュケースで運搬することにしました。
3)個人情報の管理体制を再点検し、再発防止を講ずると共に、教職員に対して個人情報の適正な管理の徹底を図るよう周知、注意喚起を行います。
4)研修等を通じて、教職員に対して個人情報の適切な取扱いについて、法令順守を徹底してまいります。」


平成24年3月21日の紛失事故を,同年12月13日になってはじめて公表したのも問題はないでしょうか.

◆ 昨年6月以降の個人電磁情報の紛失事故

2011年 6月
慶應義塾大学病院スポーツ医学総合センター
北海道大学病院

2011年7月
医療法人 柏堤会(財団) 戸塚共立第1病院
藤田保健衛生大学病院
昭和大学歯科病院

2011年8月
筑波メディカルセンター病院

2011年9月
千葉県精神科医療センター
鹿児島大学病院

2011年10月
JA茨城県厚生連茨城西南医療センター病院
独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター
独立行政法人労働者健康福祉機構関東労災病院
大和市立病院

2011年11月
独立行政法人国立病院機構金沢医療センター

2012年1月
医療法人聖愛会
独立行政法人国立病院機構千葉医療センター
独立行政法人国立病院機構宇多野病院
東京女子医科大学附属八千代医療センター

2012年2月
京都府立洛南病院(ただし一時紛失)
岡山大学病院
藤沢市民病院
長崎大学病院

2012年3月
日本赤十字社医療センター
国立大学法人高知大学医学部

2012年4月
ごう在宅クリニック(札幌)
静岡県立病院機構静岡県立総合病院
広島大学病院
福岡大学病院

2012年5月
福岡大学病院

2012年7月
日本大学歯学部付属歯科病院

2012年8月
名古屋大学医学部附属病院

2012年9月
沖縄県立中部病院
福岡歯科大学医科歯科総合病院

2012年10月
医療法人社団恵仁会セントマーガレット病院
東京医科大学病院
昭和大学病院附属東病院
浜松医科大学医学部付属病院,浜松医療センター

2012年11月
九州大学病院
東京慈恵会医科大学附属柏病院

谷直樹

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by medical-law | 2012-12-18 01:54 | 医療