弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

都城市の信愛医院,准看護師が死亡診断書を作成交付した疑いで逮捕される(報道)

共同通信「准看護師が死亡診断、宮崎 医師法違反容疑で女逮捕」(2013年1月10日)は,次のとおり報じました.

「宮崎県警は10日、医師ではないのに勤務先の診療所で入院患者の死亡確認をするなど、違法な医療行為をしたとして医師法違反容疑で、同県高原町、准看護師×××××容疑者(54)を逮捕した。

県警は、××容疑者が自らの判断で違法行為を繰り返していたとみているが、医師やほかの看護師が関与していなかったかも含めた当時の詳しい状況を調べている。

 逮捕容疑は昨年3~8月ごろ、同県都城市の診療所「信愛医院」で、資格がないのに入院患者の81~96歳の男女5人の死亡を診断、死亡診断書を作り交付した疑い。容疑を一部否認しているという。」


読売新聞「死亡診断書無断作成の容疑、准看護師を逮捕」(2013年1月10日)は,次のとおり報じました.

「医師の資格がないのに死亡診断書を無断で作成したとして、宮崎県警は10日、宮崎県高原町広原、准看護師×××××容疑者(54)を医師法違反(無資格医業)の疑いで逮捕した。

 県警は動機を追及している。

 発表によると、××容疑者は昨年3~8月、勤務していた同県都城市の信愛医院で、入院患者の男女5人(81~96歳)が死亡した際、それぞれの死亡診断書を勝手に作成し、遺族に交付した疑い。「院長の名前でサインし、院長の印鑑を押した」と供述しているという。

 県警や県などによると、××容疑者は2011年1月から同医院で勤務し、看護部長を務めていた。病院関係者から通報を受けた県都城保健所が昨秋、立ち入り検査を行ったところ、医師が休みの日に死亡診断書が出されているケースを確認。県が同署に告発した」


医師以外の者が死亡診断書を作成するはずはないのですが...

【追記】

毎日新聞「着服:入院患者の20万円 容疑で准看護師を再逮捕−−県警」(2013年2月1日)は,次のとおり報じました.

「県警生活環境課と都城署は31日、入院患者から預かっていた現金を着服したなどとして、高原町広原、准看護師、×××××容疑者(54)を業務上横領容疑で再逮捕した。

 再逮捕容疑は12年12月25日ごろ、勤務先の「信愛医院」(都城市下長飯町)で、入院中の女性患者(87)から預かり、保管していた現金20万円を着服したとしている。容疑を認めているという。

 県警によると、××容疑者は看護部長で医院の経理も担当。女性患者は1人暮らしで昨夏から入院しており、××容疑者が女性の口座から現金を引き出して医院で保管し、入院費用などを支払っていたという。

 医院によると女性は認知症。同院では現金や口座の管理が難しい入院患者については、代々の看護部長が代わりに管理を引き受けているが、関係者が女性の口座から20万円が引き出されていることに気づき、金額が入院費に対して高すぎることや医院への入金の確認ができなかったことなどから、女性の親族が1月26日に都城署に被害届を出していた。

 ××容疑者は1月10日、医師の資格がないのに同医院で死亡診断などの医療行為をしたとして医師法違反容疑で逮捕されたが、宮崎地検都城支部は31日、処分保留で釈放した。理由は明らかにしていない。【菅野蘭】」


【追記】

毎日新聞「医師法違反・横領:准看護師を起訴−−宮崎地検」(2013年2月22日)は,次のとおり報じました.

宮崎地検は21日、医師の資格がないのに診療所の患者の死亡確認をするなど違法な医療行為をしたり、患者の金を横領したりしたとして、高原町広原、准看護師、×××××容疑者(54)を医師法違反と横領の罪で宮崎地裁に起訴した。

 起訴状などによると、××被告は12年3月21日〜8月30日、夜間など医師の不在時に、患者5人の死亡診断をして、死亡診断書を作成。また、同年12月30日ごろ、入院患者の女性(87)に依頼されて口座から引き出し、保管していた現金20万円を着服したとされる」

××被告は「信愛医院」(都城市下長飯町)の看護部長だったが、1月末に退職した。」


死亡診断書を作成する動機がわかりません.

【追記】

毎日新聞「医師法違反・横領:被告、起訴内容を認める−−初公判」(2013年4月11日)は,次のとおり報じました.

医師の資格もないのに患者5人の死亡診断書を書き、さらに患者の金20万円を横領したとして医師法違反と横領の罪に問われた高原町広原、元准看護師、×××××被告(55)の初公判が10日、宮崎地裁(滝岡俊文裁判官)であり、森山被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、死亡診断書について「医師は書き間違いが多いとして信用していなかった」と指摘した。被告人質問で××被告は「診療所の医師が病気で漢字が書けなかったり、診断名が付けられなかったりした。立場上するしかなかった」と主張。横領は「自分の意志が弱かった」と認めた。」


ようやく,動機がわかりました.医師は,病気で漢字が書けなかったり診断名が付けられなかったりした場合,辞めるべきでしょう.その状態で医師を続けるのは問題があるでしょう.


谷直樹

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by medical-law | 2013-01-10 21:05 | 医療事故・医療裁判