弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

植込み型除細動器・ペースメーカリード「アイソライン2CR」と「アイソライン2CT」の自主回収

日本ライフライン株式会社は,2013年1月28日,植込み型除細動器・ペースメーカリード「アイソライン2CR」と「アイソライン2CT」(平成20年4月~平成25年1月販売)の自主回収に着手しました.「回収対象となる商品は全て特定されておりますので、医療機関に対して速やかに情報提供を行うとともに商品の回収を実施いたします。」とのことです.

厚生労働省福祉保険局の「医療機器自主回収のお知らせ」によれば,「健康被害は,これまでに国内で2例発生していますが,リードを交換し,現在は回復されています。」とのことです.

同社のサイトでは,国内での健康被害発生についてはふれず,回収の理由等について次のとおり記載しています.

「3. 回収理由および原因
 海外製造元において、世界で植込まれた13,500本の当該商品の内、不具合の発生が疑われた30本の商品を分析した結果、除細動コイル下の内部絶縁被膜損傷が確認されました。絶縁被膜に損傷が生じた場合、不適切な治療が引き起こされる可能性があることから、弊社では患者様の安全を第一に考え、出荷済み商品の全品回収を決定いたしました。 」


「アイソライン2CR」と「アイソライン2CT」は,ソーリン・グループ・イタリア社の製品ですが,ソーリン・グループ株式会社ではなく,日本ライフライン株式会社が販売していました.日本ライフライン株式会社は,製造元のソーリン・グループ・イタリア社による分析結果をまって回収を判断したのでしょう.

谷直樹

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by medical-law | 2013-01-29 06:40 | 医療