弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

弁護士鬼丸かおる先生(東京弁護士会)を最高裁判事に任命

弁護士鬼丸かおる先生(東京弁護士会)を最高裁判事に任命_b0206085_11391559.jpg2012年12月26日に定年退官した須藤正彦氏(70歳)の後任は,東京弁護士会の鬼丸かおる先生(64歳)で,2月6日以降に就任する,と報道されました.
平成6年から平成9年まで司法研修所民事弁護教官でしたので,鬼丸先生から教わった方も多いのではないでしょうか.

鬼丸先生は,東大法学部卒,日本女性法律家協会副会長,内閣府国民生活審議会委員などの経歴があり,債権回収会社の取締役,防衛省防衛人事審議会委員などを務めました.
東京弁護士会の「高齢者・障害者の権利に関する特別委員会」の委員長でしたので,期待しています.


【追記】

毎日新聞「ひと:鬼丸かおるさん 最高裁判事に就任」(2013年2月7日)は,次のとおり伝えました.

「最高裁で戦後5人目の女性判事に6日付で就任した。これで現在の15人の判事のうち3人が女性となり、三つある小法廷すべてに女性がそろう。「男女の区別が意識されなくなれば良いですね」。男女差を埋める活動に力を注いできた弁護士としての感想だ。

 大学助手だった母は結婚で家庭に入った。「女は主婦しか仕事がないの?」。子供心に母の無念を探った。女性が社会で男性と渡り合っていくのは簡単でない。まず資格を取り、社会に根付く男女格差を何とかしたい、と弁護士を志した。

 ひとつの裁判が胸に残る。生後すぐ保育器で高濃度の酸素を投与され、失明した患者による「未熟児網膜症」訴訟。弁護士1年目から病院側弁護団のメンバーに加わり、病院勝訴で決着した。提訴時に幼児だった原告は成人し、一家は離散していた。長年闘って誰も幸せになれない不条理。本心では喜べない勝訴だった。

 2男1女の母。満員電車に揺られながら訴訟の書面を考え、夕方には保育園へ子供たちの迎えに走った。「女性はダメと言われたくなかった」。育児が一段落すると、司法研修所教官として後進を指導した。教えを受けた女性弁護士は「細身で明るい色のスーツ姿でさっそうと歩く姿があこがれだった」と話す。

 「子供には後ろ姿だけ見せてきた。進む道は自分で決めなさいと」。長女は3年前、裁判官になった。「憲法の番人」となる母の背を「頑張れ」と押してくれた。【石川淳一】

 【略歴】鬼丸(おにまる)かおるさん 「男女の区別が意識されなくなれば」と語る新最高裁判事。東京都出身。東大卒。75年弁護士登録。「訴訟相手からよく『鬼だ』と言われる」。疲れた頭は休日のヨガで無にする。64歳。」


谷直樹

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by medical-law | 2013-02-06 08:31 | 司法