弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

喫煙者の脳に磁場をあてて強制的に禁煙させる?

b0206085_11272430.jpg日本経済新聞「脳に磁場をあてて強制的に禁煙させる技術を理研が開発」(2013年2月13日)は,次のとおり報じました.

「理化学研究所とカナダのマギル大学の研究チームが、タバコを吸いたいという衝動をもたらす脳の部位を絞りこみ、その部分へ磁場をあてることで喫煙欲求を抑えることに成功しました。この成果を応用することで薬物やアルコールなどの依存症に対する新たな解決策になるかもしれないとのことです。」

理化学研究所のプレスリリース「タバコを吸いたい気持ちを自己制御する2つの脳部位を発見-薬物依存の発症メカニズム解明に期待-」(2013年1月29日)によれば,ポイントは,次の3点です.

・大脳前頭前野の2つの部位の連携が、喫煙欲求を形成する

・喫煙可能性の状況判断は背外側前頭前野が、喫煙欲求そのものは眼窩前頭皮質が形成

・2つの部位の連携強化が薬物依存症に関わる可能性があり、新治療法の開発に期待


「研究チームは、まず喫煙可・不可の状況を実験的に作り、視覚刺激による喫煙欲求に関わる脳の活性化部位を、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で調べました。その結果、喫煙欲求の強さでは「眼窩(がんか)前頭皮質」(前頭前野の腹内側部)が、喫煙可能状況に応じた喫煙欲求の促進では「背外側前頭前野」(前頭前野の背外側面)が関わっていることが分かりました。さらに、背外側前頭前野の活動を経頭蓋磁気刺激法(TMS)で人工的に抑制すると、喫煙可・不可の状況に依存した眼窩前頭皮質の活動、つまり喫煙欲求の変化が見られなくなることを発見しました。

これにより、前頭前野での喫煙欲求の処理が、腹側と背側の神経ネットワークの連携によって行われていることが分かりました。このネットワークの強化がタバコや薬物依存症の原因の1つと考えられ、今後、依存症の理解と有効な治療法の開発につながるものと期待できます。」


脳に磁場をあてて強制的に禁煙させる技術も怖ろしいですが,タバコによりニコチン依存にさせ強制的に喫煙欲求を起こさせるタバコ会社の技術も怖ろしいと思います.また,強制的に喫煙欲求を起こさせられている人たちに,強制的に喫煙欲求を起こさせられていると気づかせない技術もさらにいっそう怖ろしいです.

谷直樹

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by medical-law | 2013-02-15 00:45 | タバコ