弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

第18回産科医療補償制度運営委員会,分娩施設外のNICUでの医療行為は現行通り医学的評価の対象外

産科医療補償制度運営委員会は,2013年3月5日,現行通り,分娩施設外の小児専門施設のNICUでの医療行為を医学的評価の対象としないことを決めました.

CBニュース 「脳性まひ原因分析、小児専門施設に拡大せず-「必要性低い」と運営委判断」(2013年3月5日)は,つぎのとおり報じました.

「分娩に関連して発症した重度脳性まひ児に一定の条件下で補償金を支払う「産科医療補償制度」の見直しを検討している日本医療機能評価機構の運営委員会は5日、同制度に加入していない小児専門施設のNICU(新生児集中治療室)での医療行為を、原因分析報告書の医学的評価の対象にしない仕組みを維持することを決めた。分娩施設内のNICUでの医療行為に問題があった事例が少ないことなどから、必要性が低いと判断した。

 機構によると、昨年末までに原因分析報告書が公表された188件のうち、分娩施設内のNICUで医療行為が行われていたのは58件で、このうち原因分析報告書で指摘があったのは3件(5.1%)しかなかったという。

 現行の制度では、制度に加入する分娩施設内のNICUでの医療行為は医学的評価の対象になるが、分娩を取り扱っておらず、制度に加入していない小児専門施設のNICUに搬送されたケースは対象にならない。
 小児専門施設への対象拡大は、「産科医療のみならず、周産期医療全体の質を高めることにつながると考えられる」として昨年11月の運営委で検討課題に挙がった。しかし、制度の当事者でない小児科医らの負担増を懸念する意見もあり、分娩施設内のNICUでの医療行為の実態を検証した上で改めて議論することになっていた。

■原因分析報告書の送付を迅速化へ
 運営委ではまた、原因分析報告書の送付を早めるため、作成手順の見直しや、作成に携わる産科医の増員に着手することを決めた。保護者や分娩施設に案内している通り、補償対象と認定されてから1年以内に送付できる体制の構築を目指す。

 機構によると、これまでに報告書を送付した188件では、平均で13か月ほどかかっている。昨年に送付した109件に限ると、平均で14.5か月かかっており、さらに長期化しているという。【高崎慎也】」


分娩施設外の小児専門施設のNICUでの医療行為を医学的評価の対象としないのはともかく,報告書作成に携わる産科医の増員だけではなく,小児科医(新生児科医)の増員も必要ではないでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2013-03-06 01:47 | 医療事故・医療裁判