弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

モダフィニル密輸で逮捕された歯科医師,ダイエットに使用と供述(報道)

山陽新聞「ネットで向精神薬密輸 総社の歯科医逮捕」(2013年5月7日)は,次のとおり報じました.

「インターネットで海外から向精神薬を密輸入したとして、岡山県警組織犯罪対策1課と総社署は8日、麻薬取締法違反の疑いで、総社市駅前、歯科医師××××容疑者(45)を逮捕した。

 捜査関係者によると、税関の通過記録などから過去にも密輸入した形跡があるといい、販売目的も視野に動機を調べている。

 逮捕容疑は、昨年12月初旬、強い覚醒作用がある向精神薬「モダフィニル」108錠を国の許可なくインターネットで購入し、国際郵便に隠してインドから成田空港に郵送させた疑い。「輸入はしたが、違法とは知らなかった」と容疑の一部を否認している。

 国際郵便は関西空港に運ばれ、大阪税関職員が荷物検査で開封して錠剤を発見。封筒には別の送付物を記した伝票が貼られていた。通報を受けた県警が捜査していた。」


山陽新聞「向精神薬「ダイエットに使用」 密輸容疑、総社の歯科医師供述 」(2013年5月7日)は,次のとおり報じました.

「国際郵便を利用した向精神薬「モダフィニル」の密輸入事件で、麻薬取締法違反容疑で逮捕された総社市駅前、歯科医師××××容疑者(45)が、「数年前からインターネットを使って千錠以上購入し、週2、3回、ダイエットなどのために自分で使っていた」と供述していることが9日、捜査関係者への取材で分かった。

 税関の通過記録などから、国際郵便で複数回密輸入していた形跡があり、県警は押収したパソコンの履歴を捜査。モダフィニルは強い覚醒、興奮作用が特徴とされ、他の使用目的も調べる。

 モダフィニルは麻薬取締法で厳重な管理・保管が義務付けられ、使用には医師の処方が必要。市販されておらず、投与は睡眠障害などの患者に限られている。

 ××容疑者は昨年12月初旬、国の許可なくモダフィニル108錠をインターネットで購入し、国際郵便でインドから成田空港に郵送させたとして8日、逮捕された。「輸入はしたが、違法とは知らなかった」と容疑を一部否認している。」



モダフィニルは,平成18年に向精神薬に指定されています.(麻薬及び向精神薬取締法施行令第3条第4号で「二―[(ジフェニルメチル)スルフィニル]アセタミド(別名モダフィニル)及びその塩類」が指定されています.)

麻薬及び向精神薬取締法第六十六条の三は,次のとおり規定しています.

「向精神薬を、みだりに、本邦若しくは外国に輸入し、本邦若しくは外国から輸出し、製造し、製剤し、又は小分けした者(第七十条第十五号又は第十六号に該当する者を除く。)は、五年以下の懲役に処する。
2  営利の目的で前項の罪を犯した者は、七年以下の懲役に処し、又は情状により七年以下の懲役及び二百万円以下の罰金に処する。
3  前二項の未遂罪は、罰する。」

この歯科医は,モダフィニルが向精神薬であるという認識(事実の認識)を欠いていたのでしょうか.それとも,向精神薬をみだりに輸入することが犯罪であるという認識(違法性の認識)を欠いていたのでしょうか.

谷直樹

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by medical-law | 2013-05-11 08:19 | 司法