弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

半田市立半田病院,毒薬エスラックス等紛失

中日新聞「筋弛緩剤や麻酔剤など紛失 市立半田病院」(2013年5月16日)は,次のとおり報じました.

「愛知県半田市立半田病院は16日、薬事法で毒薬に指定されている筋弛緩(しかん)剤や劇薬指定の麻酔剤などが紛失したと発表し、盗まれた可能性もあるとして半田署へ盗難届を出した。

 紛失したのは、毒薬の麻酔用筋弛緩剤「エスラックス」10本(計0・5グラム)、いずれも劇薬の麻酔剤「プロポフォール」5本(計1グラム)、「ディプリバン」2本(計1グラム)、「セボフレン」1本(0・25リットル)、麻酔補助剤「ドロレプタン」1本(0・025グラム)。

 病院によると、エスラックスの紛失量は、静脈への注射で成人30人の呼吸が止まり、そのまま放置すれば死亡する可能性がある量。

 エスラックスなど3種類の薬剤は本館1階の部屋で冷蔵庫などに入れて施錠して保管していたが、鍵は近くの引き出しに入れてあった。他の2種類を保管する冷蔵庫には、鍵がなかった。

 この部屋には普段薬剤師がいるが、出入り口は無施錠で無人になる時間もあった。保管薬剤の数量は定期的に点検していて、9日には異常がなかったが、14日の点検で不足が分かった。

 病院側は紛失判明後、関係する職員への聴取や記録の確認を進めてきた。紛失の経緯が分からず、盗まれた可能性も出てきたため公表し、警察へ届けた。」


報道されている事実からすると,劇薬等の管理が杜撰であったと思います.
過去にも同種事案が報道されたときに,自院の管理方法を見直していれば,このようなことは防止できた可能性があると思います.


◆ 過去の報道事例

佐賀大学医学部付属病院で平成22年12月(但し公表は平成23年6月)に1本
独立行政法人国立病院機構名古屋医療センターで平成23年1月に10本
独立行政法人国立病院機構千葉医療センターで平成23年9月に1本
愛知厚生連海南病院で平成23年9月に1本
有田市立病院で平成23年9月に10本
浜松医療センターで平成23年9月に1本
NTT東日本札幌病院で平成23年12月に2本
社会福祉法人恩賜財団済生会熊本病院で平成23年12月に3本
市立室蘭総合病院で平成24年3月に1本
地方独立行政法人福岡市立病院機構福岡市立こども病院・感染症センターで平成24年7月に1本
公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院で平成24年7月に5本
熊本大学医学部附属病院で平成24年7月に1本
公立南丹病院で平成24年10月に1本
尾道市公立みつぎ総合病院で平成24年10月に4本
社会医療法人将道会総合南東北病院で平成24年11月に2本
伊賀市立上野総合市民病院で平成25年3月に10本
広島大学病院で平成25年4月に5本
半田市立半田病院で平成25年5月に10本


谷直樹

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by medical-law | 2013-05-17 01:34 | 医療事故・医療裁判