弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

香川県立中央病院,術後管理に不備,病院全体で医療安全対策に取り組む(報道)

四国新聞「術後管理に過失/香川県立中央病院」(2013年9月6日)は,次のとおり報じました.

「香川県立中央病院(塩田邦彦院長)は5日、2008年にあごの矯正手術を受けた後、意識不明の寝たきり状態となっている県外の20代男性患者について、容体急変時の対応が遅れる過失があったとして、慰謝料など損害賠償金2億2250万円を支払うと発表した。同病院で発生した医療過誤では過去最高額となる。

 同病院によると、男性は08年8月、顎(がく)変形症の治療であごの骨を切る手術を受けたが、術後2日目の早朝に気道がふさがり、心肺停止となった。当直医らが救命措置を取ったものの、院内の連絡がうまくいかずに蘇生専門の麻酔医の到着が約3分遅れ、低酸素性脳症で寝たきり状態になった。

 病院側は事実関係を調査した上で09年に過失を認め男性側に謝罪。和解交渉の末、今年8月に合意した。賠償金のうち2億円は保険金、残りは県費を充てる。県は12日開会の9月定例県議会に関連議案を提出、議決後に和解書を締結する。

 また、07年11月にあごの矯正手術を受けた県外の40代女性患者も術後に心肺停止となり、脳に障害が残ったと発表。集中治療室(ICU)で経過観察をしていないなど術後管理に問題があったとして、08年3月に女性側に謝罪し、和解交渉を進めていることを明らかにした。

 会見した塩田院長は「いずれも手術に問題はなかったが、術後管理に不備があった。男性のケースではすぐに麻酔医が到着していれば、脳症の程度が軽くなっていた可能性がある。心よりおわびするとともに、病院全体の安全対策向上に努める」と謝罪した。

 再発防止策としては、同様の手術を受けた患者のICUでの経過観察期間を延長したことや、患者の容体急変時に行う「院内緊急一斉放送」を24時間態勢に変更したことなどを示した。」


msn産経「香川の県立病院で医療ミス あご手術後に後遺症 2億2250万円賠償へ」(
2013年9月6日)は,次のとおり報じました.

 
「香川県立中央病院(高松市)は5日、「うけぐち」と呼ばれる顎(がく)変形症で手術を受けた県外の20代男性の術後管理に過失があり、寝たきり状態になる後遺症が残ったとして、2億2250万円の損害賠償を支払い和解することで合意したと発表した。

 同病院によると、平成20年8月、男性は顎変形症の治療のため、上あご、下あごの骨を切るなどの手術を受けた。2日後に容体が急変し心肺停止状態となったが、院内の連絡ミスで麻酔科医の到着が遅れ、低酸素性脳症などで意識障害と手足のまひが残った。

 男性は集中治療室(ICU)で1日経過観察し、一般病棟に移った後に容体が急変した。病院側はこの際の対応の遅れが、後遺症の重度化を招いたとしており、手術自体に問題はなかったとしている。また、19年11月にも同様の手術を受けた県外の40代の女性が術後に容体が急変して機能障害の後遺症が残り、和解交渉を続けていることも明らかにした。

 同病院は、再発防止策として、麻酔科医が常駐するICUでの経過観察期間を延長したほか、緊急事態に迅速に対応できるよう院内緊急一斉放送を24時間態勢で行っている。

 同病院の塩田邦彦院長は「2件の事故を重く受け止め、病院全体で医療安全対策に取り組む。患者本人、家族に心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。」


事故は非常に残念ですが,その後再発防止のため病院全体で医療安全対策に取り組んでいることは評価できます.

谷直樹

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by medical-law | 2013-09-06 19:19 | 医療事故・医療裁判