弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

産科医療補償制度運営委員会、現行「在胎週数33週以上」を「在胎週数28週以上」に変更を議論

CBニュース「補償対象週数の拡大提案に「根拠が必要」- 産科医療補償制度運営委」(2013年10月16日)は、次のとおり報じました.

 「医療機能評価機構の産科医療補償制度運営委員会(委員長=小林廉毅・東大大学院教授)が16日開かれ、同制度の見直しに向けて補償対象となる脳性まひの基準について専門家からヒアリングを行った。現行の補償対象基準は、一般審査で「在胎週数33週以上かつ出生体重2000グラム以上」としているが、専門家は補償対象の在胎週数を広げることを提案した。これに対して、委員から反対はなかったが、具体的な週数の提示については根拠を示すべきとの意見が上がった。

 ヒアリングで、同制度医学的調査専門委員会の岡明委員(東大大学院教授)は、制度発足後の周産期医療の進歩と変化や、脳室周囲の白質に起こる虚血性脳病変である脳室周囲白質軟化症(PVL)の発生頻度が28週以上早産児で減り、これに伴い脳性まひ発生頻度も減少していることなどを挙げ、「補償対象の週数区分の見直しが必要」と主張。現状に対応して、例えば一般審査で在胎週数28週以上を原則として補償対象とするのが妥当と提案した。

 日本周産期・新生児医学会の田村正徳理事長は、在胎週数28週以上の早産児が脳性まひになる可能性は低下しており、「(一般審査で補償対象を)33週で区切ることには無理がある」と指摘。その上で、新生児医療の現場で「(在胎週数33週を基準に)未熟性による脳性まひと説明するのは困難」とし、補償対象週数の調整の必要性を訴えた。

 議論では、一般審査での在胎週数33週以上とする現行の補償対象週数を広げることに異論はなかった。ただ、岡委員が示した「在胎週数28週以上」とする案に対して、今村定臣委員(日本医師会常任理事)は、「なぜ、28週以上なのかをきちんと説明できなければならない」とし、その根拠を示すべきとの考えを示した。【松村秀士】」


28週に拡大することについて一応の根気を示すことは可能と思います.
対象範囲を拡大すべきと思います.

【追記】

NHK「産科医療補償の対象拡大を」(2013年10月17日)は,次のとおり報じました.

「出産時の事故で重い脳性まひになった子どもに補償金を支払う「産科医療補償制度」について、制度の見直しを議論する日本医療機能評価機構の委員会が開かれ、専門家からは、原則、妊娠33週以上での出産としている現在の制度を緩和し、補償対象を拡大すべきだとする意見が多く出されました。

産科医療補償制度は、出産時の事故で重い脳性まひになった子どもを対象に、医療機関に過失があるかどうかに関係なく、3000万円の補償金が支払われる制度で、来年、導入から5年目となるのに合わせ制度の見直しが行われています。

16日開かれた委員会では、補償対象を原則、妊娠33週以上で生まれた体重2000グラム以上の子どもとしている点について、小児科などの専門医から意見を聞きました。
その結果、複数の専門医から、「今の医学から考えると対象は28週以上で生まれた子どもにすべきだ」などと、補償対象を拡大するのが望ましいとする意見が多く出されました。

また補償対象を妊娠33週から28週にした場合には、およそ430人、体重2000グラムという条件をなくした場合には、およそ80人、それぞれ対象となる子どもが増えるといった試算も示されました。
日本医療機能評価機構では、年内をめどに制度の具体的な見直し案をまとめることにしています。」



谷直樹

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by medical-law | 2013-10-17 02:44 | 医療事故・医療裁判