弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

岡山大学法科大学院弁護士研修センター,予防法務・戦略法務を担える組織内弁護士育成

山陽新聞「法的リスク対応へ組織内弁護士 クロスカンパニーが採用へ」(2013年12月28日)は,次のとおり報じました.

「岡山大法科大学院の弁護士研修センター(岡山市北区津島中)が紹介した「組織内弁護士」が、アパレルメーカーのクロスカンパニー(同幸町)に採用されることが決まり、28日、同センターが発表した。

 同センターはビジネス、医療・福祉などの先端的な法理論を習得し、企業や自治体、医療機関に所属する弁護士の育成を目的に2012年12月開設された。組織内弁護士は岡山県内では3人目だが、法科大学院が企業と連携して誕生させたのは全国初という。

 発表によると、同社が今春、コンプライアンス(法令順守)強化のためとして同センターに人選を依頼。同大法科大学院修了生で12年9月、司法試験に合格した女性(27)の推薦を受けた。14年1月1日付で採用し、本社法務部で契約書の審査や社外交渉、知的財産管理などを担当する。

 同社は「事業拡大を進める中、多種多様な法的リスクへの対応力が求められる。それらの問題を迅速に解決してくれることを期待する」とコメント。同センター長の吉野夏己弁護士(岡山弁護士会)は「地方では組織内弁護士の需要が依然少なく、これを機に掘り起こしに一層努めたい」と話している。」


岡山大学法科大学院弁護士研修センター(OATC)のセンター長の吉野夏己先生は,OATCについて,次のとおり書いています.

「OATCは、大きく3つの役割を担います。
第1に、新人・若手弁護士の計画的、継続的、かつ実践的な実務研修を実施します。従来の法曹養成は、既存の法律事務所に就職し、「先輩法曹の背中を見る」というOJT(On the Job Training)が中心でしたが、OJTの機能が低下するなか、新たな「継続法曹養成」機関が求められています。アメリカでは、NITA(全米法廷技術研修所)が有名ですが、わが国においては、弁護士会での研修を除き、これに類する教育機関は未だありません。OATCは既存の法律事務所を補完する形で、これを実現します。
第2に、従来の法廷型弁護士ではなく、岡山大学内に付設する合同法律事務所で弁護士実務の経験を積ませ、予防法務・戦略法務を担える人材を養成し、「組織内弁護士」として自治体や病院、企業に派遣し、もって、新規弁護士業務の開拓にも挑戦します。
第3に、OATC自体が、各方面の実務家・専門家とともに先端法分野研究に取り組み、かつ、その成果を弁護士研修に取り入れ(「研修」の方法論も探ります)、もって、「理論」と「実務」の架橋を実現します。」


7年間の公務員経験のある吉野夏己先生は,適任ですね.
なお,岡山大学大学院法務研究科教授・弁護士の吉野夏己先生は,司法研修所で私と同じクラスでした.
当時,組織内の予防法務・戦略法務について語っていました.

谷直樹

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by medical-law | 2014-01-02 13:06 | コンプライアンス