弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

ABP,人権と環境の観点から東電を「投資してはならない対象」に指定し株売却

ロイター「オランダ年金基金が東電株売却、原発事故処理への懸念で」(2014年 1月 8日)は,次のとおり報じました.

「[アムステルダム 7日 ロイター] -オランダの公務員年金基金ABPは7日、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)株式を昨年売却したことを明らかにした。福島第1原発の問題めぐり、ABPが安全性や環境への影響について繰り返し協議を申し入れたものの、東電側が応じなかったため、としている。ABPは、東電を1月1日付けで投資してはならない対象に指定した。」

「ABPは7日発表した声明で「東電は、福島原発事故発生時、およびその後も、われわれの基準に違反していた。東電は、一般市民の安全についての認識が乏しかったと言える」と指摘した。

Geers氏によると、ABPは自分たちの懸念について繰り返し東電との協議を試みたが、東電からの返答はなかったという。

ABPは、投資禁止対象リストを毎年見直している。禁止対象には、クラスター爆弾製造会社などが含まれている。

東電については、ABPが社会責任投資のガイドラインとしている国連グローバル・コンパクトの10原則の内の「人権」と「環境」の2原則に関する目標を満たしていないと判断したとGeers氏は説明した。」


国連グローバル・コンパクトの定める4分野(人権,労働,環境,腐敗防止)10原則は,いずれも世界的に採択・合意された普遍的な価値として国際社会で認められているものです.国連グローバル・コンパクトは,企業が影響の及ぶ範囲内で「人権」,「労働」,「環境」,「腐敗防止」の分野における一連の本質的な価値観を容認し,支持し,実行に移すことを求めています.

人権
原則1 企業は、国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重すべきである
原則2 企業は、自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである

環境
原則7 企業は、環境上の課題に対する予防原則的アプローチを支持すべきである
原則8 企業は、環境に関するより大きな責任を率先して引き受けるべきである
原則9 企業は、環境に優しい技術の開発と普及を奨励すべきである

たしかに,東電が,これらの原則をみたしているとは言い難いですね.

日本では,大和証券,三井住友銀行,三井生命,住友生命,みずほファイナンシャルグループなど181企業・団体が国連グローバル・コンパクトに加入していますが,同様の判断で株式売却となるのではないでしょうか..


谷直樹

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by medical-law | 2014-01-10 07:52 | 人権