弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

青森県立中央病院、急性動脈閉塞症による右腕切断事案で7600万円で裁判上の和解(報道)

共同通信「病院側7600万円支払いで和解 医療ミスで女児の腕切断」(2014年2月25日)は、次のとおり報じました.

「青森市の女児(6)が右腕を切断することになったのは、青森県立中央病院(青森市)の医療ミスが原因として、女児と両親が病院を管理する県に約9400万円の損害賠償を求めた訴訟は、25日までに青森地裁(浦野真美子裁判長)で和解が成立した。病院側が7600万円を支払う。1月17日付。

 訴状などによると、2008年1月に未熟児として生まれた女児は、中央病院に入院していた同2月、右腕にカテーテルを挿入する処置を受けた際、誤って動脈を傷つけられ、動脈閉塞を発症。その後の処置も不十分で右腕が壊死し、切断されたとしていた。

 女児側が13年1月に提訴していた。」


 未熟児として1か月前に生まれた児の右腕の血管へのカテーテル挿入は難度が高い手技でしょうが,動脈閉塞症発症は避けられない合併症であるとは言えないと思います.動脈合併症さらに腕切断という悪しき結果を回避すべき注意義務が医師に課せられていて,本件はその注意義務に違反した事案である,と考えられます.

 0歳の児の腕切断という結果はきわめて重大です.
 病院側は、5000万円弱の示談による解決を提案していましたが,患者側が金額に納得せず提訴した事案です.請求金額には届きませんでしたが,7600万円は和解としては適切な金額といえるのではないでしょうか.


弁護士 谷直樹

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by medical-law | 2014-02-26 00:31 | 医療事故・医療裁判