弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

日本医療機能評価機構,医療事故情報収集等事業平成25年年報,医療事故過去最多

NHK「医療事故 過去最多の2700件余」(2014年8月27日)は,次のとおり報じました.

「大学病院など全国の主な医療機関から去年1年間に報告された医療事故の件数は2700件を超え、これまでで最も多くなったことが日本医療機能評価機構のまとめで分かりました。

医療事故の分析などを行っている日本医療機能評価機構によりますと、大学病院など全国の主な医療機関274か所から去年1年間に報告された医療事故は2708件でした。
平成16年に調査を開始して以降、報告件数は毎年、増え続けていて、去年の件数は前の年を173件上回り、これまでで最も多くなりました。
このうち、医療事故との因果関係は分からないものの患者が死亡したケースは前の年より36件多い216件だったということです。
また、事故の内訳はベッドからの転落や食べ物をのどに詰まらせるなど入院中に起きた事故が1023件と最も多く、全体の38%を占めたほか、体内へのガーゼの置き忘れなど治療中の事故も全体の27%起きていました。
日本医療機能評価機構の後信理事は、「制度が定着し、医療機関側が事故を報告するようになり、件数が過去最多となったのではないか。集まった情報はホームページなどで公開しているので、再発防止に役立ててほしい」と話しています。」



報告義務対象医療機関274から平成25年1月から12月に2708件の医療事故情報の報告があったとのことです.
任意参加の医療機関は691ありますが,報告はわずか341件しかありません.これは,事故が少ないのではなく,報告が少ないと考えたほうがよいでしょう.
また,それなりの規模の医療機関で,事故報告が全くないのは,事故がないのではなく報告がない,とみたほうが正しいように思います.

医療事故情報収集等事業平成25年年報」は,
【1】アドレナリンの希釈の呼称に関連した事例
【2】リツキシマブ製剤投与後のB型肝炎再活性化に関連した事例
【3】胸腔穿刺や胸腔ドレーン挿入時に左右を取り違えた事例
【4】医療機関と薬局の連携に関連した医療事故
【5】薬剤の自動分包機に関連した医療事故
【6】造血幹細胞移植に関するABO式血液型の誤認
【7】はさみを使用した際、誤って患者の皮膚や医療材料等を傷つけた事例
について,背景・要因の分析,再発防止のための改善策等を分析しています.

谷直樹

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by medical-law | 2014-08-27 23:15 | 医療事故・医療裁判