弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

高島市民病院、大腸の一部摘出手術後の管理ミスを認め5353万7574円で和解(報道)

産経新聞「「術後、大腸が破け腹膜炎起こしていたのに気付けず」滋賀・高島市民病院、医療ミス5千万円支払い」(2014年11月20日)は、次のとおり報じました. 

「滋賀県高島市は20日、高島市民病院で今年3月、50代の男性が手術後に死亡し、遺族に対し約5300万円の賠償金を支払い裁判外の和解をすることで合意したと発表した。病院は「術後に大腸が破けて腹膜炎を起こしていたのに気付けず、適切な処置を取らなかった」としている。

 病院によると、男性は2月に大腸の一部の摘出手術を受け、人工肛門を使用。経過が良好だったため3月14日、人工肛門を閉鎖する手術を受けたが、翌15日深夜から容体が悪化し、同25日に敗血症で死亡した。

 男性は15日昼から腹部が張った状態だったが、担当医師は腸閉塞と判断し、投薬などを続けていたという。

 病院は「術後管理のマニュアルを強化し、再発防止に努める」としている。」


毎日新聞「医療過誤:高島市民病院、5353万円で和解 男性患者死亡」(2014年11月21日)は、次のとおり報じました. 

 「高島市は20日、市民病院で手術を受けた市内の50代の男性が、術後の容体悪化を病院側が過小評価したため11日後に死亡したと発表した。今月、遺族側に賠償金5353万7574円を支払うことで和解が成立したとして、12月議会に和解議案を提案する。

 市と病院によると、男性は慢性消化管出血源病巣があり今年2月27日、結腸切除と臨時の人工肛門手術を受けた。更に3月14日...」


大腸の一部を切除する手術のあとに、医師が術後の症状について判断を誤り、患者が敗血症となり亡くなるという類型の医療事故は時々あります.

たとえば、鳥取県立厚生病院で,2011年4月1日に大腸がんの手術をうけた患者(72歳,男性)の容態が悪化したのに、医師が感染性腸炎と誤診したことから,治療が遅れ,腹膜炎から敗血症を起こして死亡し、た事案では、1800万円の裁判上の和解が成立しています.「鳥取県立厚生病院,直腸がんの手術後,腹膜炎から敗血症を起こして死亡した事案で遺族と和解」参照
他院での事故報道を教訓として、類似の事故を防止してほしいと思います.
なお、70歳代と50歳代では、逸失利益の計算が異なりますので、和解金額に影響したものと思われます.

谷直樹

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by medical-law | 2014-11-22 00:35 | 医療事故・医療裁判