弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

医療安全情報No.98(2015年1月)「カリウム製剤の投与方法間違い」

公益財団法人日本医療機能評価機構は,2015年1月15日,医療安全情報No.98(2015年1月)「カリウム製剤の投与方法間違い」を発表しました.

急速静注が禁止されているカリウム製剤を、静脈ラインから急速静注した事例が5件報告されています(集計期間:2011年1月1日~2014年11月30日)。

事 例 1
医師はシリンジポンプで5mL/hで持続投与を意図し、「CV内頚 側管1 K.C.L.点滴液15%(40mEq/20mL)+生理食塩液(20mL)1日3回」と指示したが、投与速度、投与方法の指示はしていなかった。看護師はアンプルに記載してある『点滴専用 薄めて点滴』という表示を見て、指示内容を確認するため手術室に電話した。手術室看護師に「オーダ通りに投与していいか」と手術中の医師に聞いてもらったところ、医師はシリンジポンプを使用すると思っていたため、「いいです」と返答があった。看護師は指示通りに調製し、モニタを見ながら中心静脈ラインの側管からカリウム製剤の調製液を注入した。残量が6mLのところでSpO2低下のアラームが鳴ったため、注入を中止した。
事 例 2
上級医は「患者の補液(ソルデム3A)に、KCL10mL追加」と口頭で指示した。看護師は、KCL注20mEqキット(プレフィルドシリンジ型製剤)に専用針を付けず、注射器に10mL吸い取って研修医に渡した。研修医は、カリウム製剤の投与は初めてであったため不安になり、上級医に「静注でいいですか」と確認したところ、「やっておいて」と回答があった。研修医は、静脈ラインの側管に注射器を接続し、KCL注10mLの注入を開始した。


かなり前からカリウム製剤の急速静注で死亡事故が起きています.その都度注意喚起が行われているのに,未だにカリウム製剤の急速静注事故が起きています.

谷直樹


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by medical-law | 2015-01-20 18:52 | 医療事故・医療裁判