弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

ドラマ「流星ワゴン」

流星ワゴン」(TBS日曜夜9時)は,重松清さんの原作で,西島秀俊さん(中年太りとは無縁の鍛え上げた筋肉!),香川照之さん,井川遥さん(重松清さん原作の「ヒナゴン」の主役でした),吉岡秀隆さんはじめ演技派の俳優が出演しています.あの「半沢直樹」のスタッフが製作しています.

このドラマは,タイムトラベルものです.
不仲だった父親(香川照之さん)が主人公と同年齢になっていて,幽霊(吉岡秀隆さん)が運転するワゴンに一緒に乗って,大切な時間(ターニングポイント)に戻ってやり直そうとするのです.香川照之さんは市川猿翁さんとの和解を想起しますし,淡々とした語り口の吉岡秀隆さんは本当に適役です.

先週の第1回では,主人公(西島秀俊さん)は会社をリストラされ無職,妻(井川遥さん)は男性と関係をもち家を出ていて,子どもは受験失敗でいじめられ引きこもりとなって暴れている,という設定で,妻から離婚届けが送られてきます.日本一嫁に厳しい条件を課した西島秀俊さんが,この役を演じているところがギャップです.
親権・財産をめぐる争いもなく簡単に離婚できる状況ですので素直に喜べばいいのに,と思うのですが...離婚すれば幸せになれるかもしれないのに...
人生のやり直しはこの時点からでもできるのに,主人公は,なぜか過去に戻ってやり直ししようとするのです.
過去の「失敗」を無いことにすると未来の「成功」も無いことになるかもしれません.離婚が無ければ再婚もありませんし,離職がなければ再就職もないでしょう.
破り捨てた離婚届が再生されているシーンがありました.過去を変えることはできず,現在も変わるものではない,という示唆なのかもしれません.
今週の「櫻井有吉アブナイ夜会」に西島秀俊さん,香川照之さん,井川遥さんが番宣のために出演していましたが,過去に戻りたいとは思わないと口々に言っていました.

重松清さん原作の映画では,石橋杏奈さん,北浦愛さん,吉高由里子さんが出演した「きみの友だち」が切なくて一番好きです.それぞれ足が不自由,腎臓疾患,心因性視力障害というハンディがある役です.「たとえいなくなったとしても,一生忘れない友だちが,一人,いればいい」 きわめてシンプルです.

【追記】

第2回をみましたが,動物虐待のシーンがあり,子犬が直接的に棒で叩かれる描写こそ無かったですが,いい気持ちはしませんでした.テレビには禁則事項があると思います.半沢直樹のような爽快感が感じられなかったので,視聴率は裏(行列)を超えられないのではないかと思いました.
ドラマを複数見る時間は私にはありませんので,今期のドラマは,日テレの「○○妻」一本に絞ります.


谷直樹

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by medical-law | 2015-01-25 10:29 | 休暇・休日