弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

東京地裁平成27年1月27日判決,国立病院機構災害医療センターのベッド転落事故で看護師の過失肯定(報道)

共同通信「床に転落、看護師に過失 病院機構に10万賠償命」(2015年1月28日)は,次のとおり報じました.

「国立病院機構災害医療センター(東京都立川市)に入院していた全盲の女性=当時(80)=がベッドから落ちて負傷したのは病院側のミスが原因だとして、家族が病院側に計170万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で東京地裁は27日、看護師の過失を認めて10万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性はてんかんの発作のため個室に入院していた。2009年7月、昼食時に看護師がベッドの上半身側を起こして横の柵を下げ、病室を離れた際、女性が床に転落して頭などにけがをした。

 小海隆則(こかい・たかのり)裁判長は「全盲の女性が体を動かして転落する可能性はあり、柵を上げて元に戻しておけば事故は防げた」と指摘。看護師に注意義務違反があったと認めた。」

看護事故だからでしょうか,医療集中部ではない民事12部が担当するの珍しいように思います.看護師がベッドの柵を下げたまま離れている間に患者が転落するという事故は結構よくあります.看護師に予見可能性と回避義務が認められることが多いように思います.

これまでも,看護師が,入院中の3歳5ヶ月の患者のベッドの転落防止用安全柵を中段まで引き上げ病室を出たところ,間もなく安全柵が落下し,患者が転落して意識不明となって死亡した事案で責任が認められています(宇都宮地判平成6年9月28日,判時1536・93).


谷直樹

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by medical-law | 2015-01-29 19:17 | 医療事故・医療裁判