弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

福岡地裁行橋支部平成27年1月13日判決、使用済み注射器でC型肝炎感染事案で440万円賠償命令(報道)

読売新聞「使用済み注射器でC型肝炎、440万円賠償命じる判決」(2015年1月15日)は、次のとおり報じました.
 
「吉富町の医療法人・唐原内科クリニックに入院していた豊前市の女性(当時81歳)と家族が、看護師による注射器の誤使用でC型肝炎ウイルスに感染したとして、クリニック側に約7000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁行橋支部の宮崎朋紀裁判官は13日、被告に440万円の支払いを命じた。

 判決によると、同クリニックの看護師は2010年12月、別の看護師が台の上に置いていたC型肝炎患者への使用済み注射器を誤って使用。入院中だった女性は注射を受けて感染し、急性肝炎を発症した。

 訴訟では、クリニック側は誤注射した注意義務違反を認めており、誤注射で女性の体調が悪化したかどうかなどが争点になった。

 原告側は「感染と急性肝炎発症の影響で入院が長期化した」などと主張したが、宮崎裁判官は「女性の体調不良は、他の疾患が関係していた可能性が高い」と指摘。女性が慢性肝炎や肝硬変などには進行せず、感染から約3年後、別の疾患で亡くなったことなどを踏まえ、損害額を算定した。」


 C型肝炎ウイルスに感染したことの損害は、急性症状との因果か関係が認められず、慢性肝炎等に進展しなかった場合、400万円ということになります.(40万円は判決が相当因果関係を認める1割の弁護士費用)
400万円という数字は、、目に見える結果が生じていないときの慰謝料算定の基準になるものでしょう.


谷直樹

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by medical-law | 2015-02-02 22:59 | 医療事故・医療裁判