弁護士谷直樹/医療事件のみを取り扱う法律事務所のブログ

鳥取県立中央病院,抗がん剤による大腸穿孔についての説明義務違反を認め70万円支払(報道)

毎日新聞 「県立中央病院:患者へ副作用説明せず 70万円損害賠償 /鳥取」(2015年5月20日)は,次のとおり報じました.

「鳥取市の県立中央病院(日野理彦院長)は19日、2014年に鳥取市の男性患者に抗がん剤を投与した際、大腸に穴が開く可能性がある副作用を説明していなかったとして70万円の損害賠償金を支払うと発表した。男性は抗がん剤治療を受けた後、腸に穴が開いたことによる腹膜炎が起きたという。」

上記には抗癌剤名について具体的に書かれていませんので,また私が担当した事案ではありませんので,推測になりますが,例えばベバシズマブ(アバスチン)による消化管穿孔はよく知られています.アバスチンの添付文書には「消化管穿孔があらわれ、死亡に至る例が報告されている。本剤の投与中に、消化管穿孔と診断された場合は、本剤の投与を中止し、適切な処置を行い、以降、本剤を再投与しないこと」と警告されています.
アバスチンの添付文書には消化管穿孔の頻度が0.9%と記載されています.
0.9%でも重大な副作用は説明義務の対象になると考えられます.


谷直樹


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by medical-law | 2015-05-21 04:58 | 医療事故・医療裁判